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大仁田厚に憧れて――WWEも評価する“弾丸戦士”田中将斗がZERO1に止まる理由【最強レスラー数珠つなぎvol.8】

――アメリカのプロレスと日本のプロレスの違いはなんでしょうか。 田中:元々、アメリカのプロレスはあんまり好きじゃなかったんですよ。ECWに行って好きになりました。お客さんが、楽しもう、楽しもうという空間がすごいんですよね。始まる前からお客さんが出来上がっていて、すごい攻防を見せたらすごい騒ぐし、つまらなかったらつまらないっていう大合唱になる。ホントにみんなプロレスを楽しみに来ているんだなというか。お客さんがワーッと総立ちになって、スタンディングオベーションになったりすると、やられていてもすごく気持ちよかったです。 ――アメリカのファンは、レスリングの攻防をあまり重視していないとも聞きます。 田中:ECWは違うんですよ。選手のレベルもすごく高くて、日本でも見たことのないような攻防があるんです。ハードコアをやる選手と、レスリングで魅せる選手と、二手に分かれていました。大日本プロレスがデスマッチとストロングに分かれているような感じです。名前こそ分かれていないですけど、両方いったりきたりする人もいて。僕は両方やりましたけど、ファンから求められていたのは、椅子でぶん殴られる姿(笑)。小さい日本人がデカい外国人にこてんぱんにやられるけど、そこからやり返すっていう。ポール・Eという、いまWWEにも出ている人が社長だったんですけど、その人が気に入ってくれて、そこそこ人気というか評価されました。 ――CHAOSで仲間だった中邑真輔選手がいまWWEで大活躍されていますが、田中選手から見ていかがですか。 田中:彼は本当に素晴らしいです。新日本に出ていたとき、バスとかで一緒に移動していたんですけど、その頃から試合を見ていて、この人はすごいなと。同世代の日本人ですごいなと思う人ってあんまりいないんですが、すごいなと思える中の一人です。プロレスって、入場から退場まですべてが大事だと思うんです。中邑選手は入場からお客さんを惹きつけるし、試合もそうだしマイクもそうだし。アメリカに行っても絶対に成功するだろうなと思っていました。 ――いまプロレス界全体、海外志向が強いですよね。 田中:WWEが日本人に目を向け始めたので、若い人は行きたいかも知れないですね。海外はチャンスを掴んだらデカいですから。僕が最初ECWに行ったときはすごく安いギャランティーだったんですけど、ちょっと認められたら10倍くらいになりました。やっぱりお金に繋げないとプロとしてはダメですからね。評価というのはそこに繋がってくると思うので。団体によって評価の仕方や金額に違いはありますけど、その団体で評価されるためにはその団体の中でいいギャランティーを目指さないと。僕もいま44になったので、そこは譲れない部分でもあります。
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■ZERO1すしざんまいプレゼンツ「奉納プロレス 第14回大和神州 ちから祭り」
https://www.z-1.co.jp/event/detail_20170326.html#id103

【開催日】2017年3月26日(日)
【開場時間】12時00分
【開始時間】13時00分
【会場】靖国神社 相撲場

■ZERO1プロレスリングZERO1 新木場大会 新生ZERO1 ドリーム・シリーズ ~誕生の陣~ 天下一Jrリーグ戦 開幕戦
https://www.z-1.co.jp/event/detail_20170404.html#id132

【開催日】2017年4月4日(火)
【開場時間】18時30分
【開始時間】19時00分
【会場】新木場1st リング
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