伝説的名盤が発売50周年! ビートルズはなぜ長年愛されるのか、レコード会社担当に聞いてみた
――改めてビートルズがここまで長く愛される理由は?
「まず『サージェント・ペパーズ』ですが、音楽史的にここから始まったことが非常に多いですね。アルバム自体を架空のバンドのショウに仕立てるコンセプト・アルバムのはしりであり、アルバムに収録曲の歌詞を載せたのも本作が初めてです。今の日本の若いバンドたちが知らないところで、彼らがやっていることの根底にはビートルズの影響があるはずです。
たとえば学校の音楽の授業や、テレビやCMでもビートルズの音楽って必ずどこかで流れていますよね。たった8年間という短い活動期間にもかかわらず、ここまで長く愛されているのは、それだけ彼らの才能がスゴいという証左だと思います」
――収録曲からオススメを1曲選ぶとすれば?
「個人的にはまさにビートルズらしい、ジョン・レノンとポール・マッカトニーのコラボレーションの妙が楽しめる『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』ですね。曲としても面白いですし、改めて聴いていただくと、曲の大部分はジョンの手で作られていたということが分かると思います」
――制作に際して本国やスタッフとのやり取りはあったのでしょうか?
「海外とのやり取りは2月末から始まり、数多くのやりとりをしました。また、4月10日にビートルズが現役時代にレコーディングしていたイギリス・アビイロードで試聴会があって、そこで1CDのリミックスを聴くことができました。直接、話はできませんでしたが、(ビートルズのプロデューサーであるジョージ・マーティンの息子)ジャイルズ・マーティンもそこにいました。貴重な経験でしたね」
<取材・文/井野祐真(本誌)>
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