ダイエット目的のサウナや水風呂は効果がない?医師に聞く正しい入浴法
寒くなり、あったかいお風呂が恋しい季節になってきた。最近ではお風呂だけでなく、「サウナー」と呼ばれるサウナ愛好者も増えている。
一般社団法人・日本サウナ総研の調査によれば、月に1回以上サウナ浴をする「ミドルサウナー」人口は2017年2月時点で、1042万人に上るとされている。
そんな人気急上昇のサウナだが、冬の季節に利用するのは要注意。そう警鐘を鳴らすのは、これまで3万人を超える下肢静脈瘤などの血管系疾患の患者を治療してきた、北青山Dクリニックの阿保義久院長。阿保院長に詳しい話を聞いた。
――なぜ、冬のサウナに気をつけたほうがいいのですか?
阿保:まず医学的な効用から説明すると、現在、医学的に認められているサウナの効用は、皮脂腺機能の管理。つまり皮膚のコンディションを整えて、体温や発汗の調節をすることだけなんです。
よく愛好者の方が、爽快感やダイエット目的でサウナを利用していますが、現時点で、内臓機能にどこまで効果があるかはわかっていません。
――ダイエット目的でサウナに入るというのは良くないのでしょうか?
阿保:あまり良くないと思いますね。もちろん、心拍数が増えることによるカロリー消費、水分の喪失に伴う体重の減少は期待できると思います。ですが残念ながら、ダイエット効果はほとんどないでしょう。
――水風呂を使う方もいます。
阿保:水風呂はより注意が必要です。これも一度体を温めて急激に冷やすことの汗腺刺激効果はあります。けれども一方で、内臓に負荷をかけて、「ヒートショック」の恐れがあります。
ヒートショックは急激に温度の変化を生体に与えたときに起こる症状で、これが夏場よりも、冬場に多く発症します。
――なるほど。だから冬場が危険であると。
阿保:例えば、温度の高い所から低い所へ急に移ると、血管が収縮して、血圧が急激に上がり、失神や心筋梗塞、脳卒中などの重篤な症状を引き起こしかねません。この温度の差が冬場のほうが大きいのです。
――サウナを利用するには気をつけたほうがよいのはどんなタイプ?
阿保:内臓脂肪の蓄積が多い方は、動脈硬化の発症率が高い。動脈硬化は急激に発症せず、じわじわと経年劣化的に起こるので、年齢が高ければ、高いほどリスクがあります。また、これは張り紙などで注意喚起しているサウナも多いですが、糖尿病や高血圧などの服薬治療をしている人も避けたほうがいいです。

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