清水富美加が宗教から得た「救い」は、「選択しなくていい」ってラクさなんだと思う【カリスマ男の娘・大島薫】
ボクらは日々さまざまな選択を迫られる。「今日なにを着て行こう」、「お昼になにを食べよう」、「明日はなにをしよう」、「就職先をどうしよう」……。すべて自分で答えを出さなければいけなくて、すべての答えに自分で責任を負わなければならない。まさに「選択の奴隷」だ。
そう考えると、自分で考え、自分で行動しなければならない芸能界から脱却し、幸福の科学の名の元に宗教活動を中心に生きることを選んだ清水富美加さんの選択は、彼女にとっては「救い」だったのだろうと感じる。大切なことはすべて宗教の教えに従い、自分は限られた選択肢から選べばいいのだから。
ボクは昔、自分の恋愛対象、性対象で悩んでいたことがある。自分の身なりもそうだが、男性・女性どちらも愛せるということは他人からすると「お得だね」なんて言われたりもするが、普通の人は悩まないことで悩む必要だって出てくる。
「俺は男なのに、男が好きだなんて、ゲイなんだろうか? でも、女性も好きになれるし……」
この悩みは「男が男を好きになるわけがない」と思う人には、きっとわからない。もちろん、そう考える人が大多数で、それが「常識」であることもわかっている。ただ、盲目的に世間の「常識」を信じることがどんなに楽なのか、みんな意識したことはないのではないか? 言い換えればこれだって、ある種の信仰だ。
ボクは「自由」であることと引き換えに、「選択の奴隷」であることを選んだ。自分で考え、自分で行動する。しかし、本来でいえば人間はみなそういうものではないだろうか。赤信号で道路を渡らないのは信号が赤だからではなく、危ないから渡らないということと同じで、それを信号が赤なら立ち止まるのが普通だと考えるのは、逆に理性的ではない。
清水富美加さんも出家によって、一度は「救い」を得られたのかもしれない。ただ、その後も救われる続けるかどうかは、彼女が再び自分の考えで何かを選ぶ必要がやってくるかどうかにかかっているような気がする。
<取材・文/大島薫>
【大島薫】
作家。文筆家。ゲイビデオモデルを経て、一般アダルトビデオ作品にも出演。2016年に引退した後には執筆活動のほか、映画、テレビ、ネットメディアに多数出演する。著書に『大島薫先生が教えるセックスよりも気持ちイイこと』(マイウェイ出版)。大島薫オフィシャルブログ(http://www.diamondblog.jp/official/kaoru_oshima/)。ツイッターアカウントは@Oshima_Kaoru
―[カリスマ男の娘・大島薫]―
1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru 1
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