なぜ自己啓発書を読んでもうまくいかないのか?【魂が燃えるビジネス】
自己啓発書の内容を活かせないとき、私たちは「隠された秘密の方法」を探しています。自分はまだ勉強が足りない、自分はまだ未熟だ、うまく行かないのは何か大切なことを見落としているからだ。だから、まずそれを学ばなくてはならない。
しかし、そんな秘密の方法は世界中のどこを探しても見つかりません。なぜなら物事に熱中し、飽きることなく継続できるのは、「自分はこう生きる」と自分自身を決定づけるからです。
もちろん勉強は大切です。ただ、どんなに勉強しても、本を読んでも、セミナーに参加しても人生が開けないのだとしたら、方法論に溺れている可能性があります。
情報社会の現代では、求めればいくらでもマニュアルやノウハウが手に入ります。しかし、そうした勉強をいくら重ねても、まったく人生が好転しない場合があります。私はこれが現代の地獄の一つだと考えています。
本来、自己啓発は文字どおり「自分を啓く(ひらく)」試みです。あらゆる学習は模倣から始まりますが、自己啓発書で模倣すべきは、著者が苦しみや悲しみから培ったパッションです。
明日から自己啓発書を読む際は「どうすればうまくいくのか」という方法論だけでなく、文章から透けて見える著者の生き様も意識してみてください。そうすればこれまでよりもずっと実りある読書になるはずです。
ちなみに佐々木オススメの自己啓発書は『TQ(タイムクエスト)―心の安らぎを発見する時間管理の探究』(キングベアー出版)です。著者のハイラム・W・スミスは世界的に有名なシステム手帳「フランクリン・プランナー」を生み出したフランクリン・クエスト社の設立者です。
この本の第2部に「思いの窓」という項目があります。著者はここで「私たちのすべての行動は、思いの表れである」と主張し、その必要性と根拠を展開します。
その根拠としている体験談に「スラム街の学校に派遣された著者と、派手な髪型をした不良青年のやりとり」があります。誰が読んでも心打たれること間違いありません。
この本を読んだのは6年前ですが、いま私がコーチングという仕事をしているのは、このエピソードに感化されたのがきっかけです。本当にオススメなので、ぜひ手にとってみてください。
【佐々木】
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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