松居一代騒動で学んでおきたいED薬とカツラの正しい知識【コラムニスト木村和久】
●植毛
髪の毛を1本ずつ植えて行く増毛法で、これには「人工植毛」と「自毛植毛」の2つがあります。人工はナイロンのような髪の毛を、頭の薄い部分に直接植えるので、ほとんどセイルロイドの人形状態です。しかも、異物が体内に入るわけで、常に頭皮を清潔にしておかないと、腫れてくることがあります。現在、日本ではあまり見受けられませんね。
その点「自毛移植」は自分の髪の毛を後頭部から額に移植。植えたら、そこから毛が伸びて来ます。分量は眉毛2本分の植毛で約50万円ほど。芸能人は、この自毛植毛が多いです。
自毛移植は自分の細胞を自分の体に移すわけで、定着率が90%とも言われています。徐々に植毛していけば、まずバレることはないです。
●増毛法
増毛とは、髪の毛を1本の髪の毛に数本の毛を結んで、トータルで毛がふさふさに見えるやり方で、速効性はあります。けど、毎月メンテをしなければならないので、手間もお金もかかります。毛の結び目が伸びてくると、不自然でしょ。だから時々、処置しないといけないのです。
●カツラ
カツラは綾小路きみまろさんが使っているように、ただ頭にのっけるだけのが、一般的です。これだと強風時に飛ばされるとか水泳などもできません。しかも髪型が妙に決まっており、バレやすい。数十万円もするカツラを買って「あいつズラだ」と言われるのも、なかなかしんどい話です。でも最終的にはまるっきり毛がなくなれば、植毛や増毛は無理なので、カツラに頼らざるを得ません。最後に辿り着くのが、カツラとも言えます。
そこで、まだ後頭部に髪の毛が残っている方に考案された方法もあります。
●編み込み式カツラ
人気漫画家さんが宣伝しているやつで、これは後頭部の毛にカツラを編み込んでしまう方式です。だからよっぽどのことがない限り、飛んだり、ズレたりはしません。けど薄い毛でも伸びるので、時々メンテして、再編み込みをしなければならない。これが面倒臭いですかね。
とまあ、いろいろなズラの話を書きましたが、実際の使用としては併用することが多いのです。つまり、自毛植毛は素晴らしいのですが、カバーする範囲が広いと、限界があります。移植元の毛より、植えるべき毛が多かったら、物理的に無理でしょ。だから正面の生え際だけを自毛植毛をして、頭頂部を増毛したり、ズラを載せたりしてカバーをするわけです。さすれば、正面から見る限り「しっかり生え際があるなあ、でも何か載っかってるくさいんだけど」みたいな状態で、取りつくろうことができるのです。
まあ、いずれを装着するにせよ、軽自動車1台分ぐらいのお金はかかります。カツラを購入するときは、スペアを同時に作ることを勧められますから。ズラをしている人はお金持ちである。これは紛れもない事実のようです。だからキャバクラのお客さんに多いし、身なりもきちんとしている人が多いのです。というわけで、
「トレンチコートの人は、ズラが多い」
この仮説、秋になったら、誰か証明して見て下さい。結構な確率だと思いますよ。
■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』
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