自動運転なのに難しい!? 今のところカーマニアにしか使えない自動運転の実態
そこで今回は、日本代表のスバルXVと、輸入車代表のVWゴルフとで、ACCの使い勝手を比べてみた。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1373952
どっちも前のクルマに追従する部分に関しては、成熟していてまったく問題ナシ。ただ、スイッチのわかりやすさはいま一つだ。どっちもスイッチがハンドルの上にあるのはいいが、操作が2段階なので、どれを押せばACCがONになるのか、機械に弱い人にはハードルが高い。
ACCがONのときは、どちらも自動でハンドル操作を補助してくれる機能があるが、スバルXVは時速60km以上のみ。
対するゴルフは、マイナーチェンジで時速60km未満でもアシストしてくれる機能が付いた。しかし、勇んで一般道で試したものの、どうしても機能しない。おかしいな~。
VWの技術担当者に確かめても、結局使い方がわからず、試せませんでした。
事実は試乗終了後に判明した。「時速60km未満でのアシストは、事前に別の設定をONにしておかないと機能しない」のでした! その操作は実に複雑! VWの技術担当者ですらちゃんと理解してなかったほど難解だった。こんなもん、ジーサンバーサンに使いこなせるかね?
ざっくりした印象では、現在一番ACCをセットしやすいのは日産とボルボで、ドイツ車はエリート的であるがゆえか全般に難解だ。
世間は「自動運転の実用化間近!」って騒いでるけど、それを万人が使いこなせるようになるには、また別のハードルがあることを知っておくべきなのであります。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1373962
【結論】
自動運転技術の進歩は結構なことですが、技術者の皆様は、機械オンチの一般ドライバーのことをもうちょっと考えて開発してほしいです。現状は、腕自慢のカーマニア向けに開発されているような気がします1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
1
2
この連載の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ