更新日:2022年09月25日 11:16
カーライフ

自動運転なのに難しい!? 今のところカーマニアにしか使えない自動運転の実態

 そこで今回は、日本代表のスバルXVと、輸入車代表のVWゴルフとで、ACCの使い勝手を比べてみた。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1373952
スバルXV

スバルXV

VWゴルフ

VWゴルフ

 どっちも前のクルマに追従する部分に関しては、成熟していてまったく問題ナシ。ただ、スイッチのわかりやすさはいま一つだ。どっちもスイッチがハンドルの上にあるのはいいが、操作が2段階なので、どれを押せばACCがONになるのか、機械に弱い人にはハードルが高い。  ACCがONのときは、どちらも自動でハンドル操作を補助してくれる機能があるが、スバルXVは時速60km以上のみ。
スバルXV

5年ぶりにフルモデルチェンジした2代目スバルXV。5代目インプレッサの兄弟車で、先進安全機能のアイサイト3だけでなく歩行者エアバックも全車標準装備する。213万8400円~

 対するゴルフは、マイナーチェンジで時速60km未満でもアシストしてくれる機能が付いた。しかし、勇んで一般道で試したものの、どうしても機能しない。おかしいな~。  VWの技術担当者に確かめても、結局使い方がわからず、試せませんでした。  事実は試乗終了後に判明した。「時速60km未満でのアシストは、事前に別の設定をONにしておかないと機能しない」のでした! その操作は実に複雑! VWの技術担当者ですらちゃんと理解してなかったほど難解だった。こんなもん、ジーサンバーサンに使いこなせるかね?
VWゴルフ

’13年から日本国内で販売されている7代目ゴルフがマイナーチェンジ(通称ゴルフ7.5)。LEDヘッドライトや運転席ハンドル奥に12.3インチのディスプレイなどを搭載する。249万9000円~

 ざっくりした印象では、現在一番ACCをセットしやすいのは日産とボルボで、ドイツ車はエリート的であるがゆえか全般に難解だ。  世間は「自動運転の実用化間近!」って騒いでるけど、それを万人が使いこなせるようになるには、また別のハードルがあることを知っておくべきなのであります。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1373962
VWゴルフ

ACCは今や長距離ドライブの必須機能。疲労感が違います。慣れれば誰でも使える機能ですが、最初のうちは、ACCを信用して自分でブレーキを踏まなくても大丈夫なのか、ハラハラドキドキします

【結論】 自動運転技術の進歩は結構なことですが、技術者の皆様は、機械オンチの一般ドライバーのことをもうちょっと考えて開発してほしいです。現状は、腕自慢のカーマニア向けに開発されているような気がします
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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