スポーツ

「どっちが攻めているのかすらわからない」初心者でも『QUINTET』を120%楽しむ方法<桜庭和志×中村大介インタビュー>

――団体戦はドラマチックな展開になりそうです。 桜庭:そうそう。MMAもそうなんですけど、基本はワンマッチしかないんですよ。でもアマレスも柔道も剣道も、みんな個人戦だけじゃなくて団体戦がありますよね。QUINTETは団体戦でもワンマッチが5つあるんじゃなくて、抜いていくっていうのが面白い。例えば今回出るジョシュ(・バーネット)みたいなデカい選手に、所(英男)選手みたいな小さい選手がどうやって勝つのかとか。要は大将をつぶせばいいので、どうやって引き分けるかとか、そういうのも面白いだろうし。無差別にしたら100kgくらいの人間が5人集まるじゃないですか。だとつまらないので、合計体重を420kg以下に制限して、小さい人も出られるようにしたんですよ。 ――なぜ420kg? 桜庭:僕が84、5kgなので、その5人分です。勝手に決めました(笑)。格闘技が面白いのは、小さい人が大きい人を倒すところだったりしますよね。そういう意味で考えたんです。 ――1本取らなければ引き分けになるんですか。 桜庭:はい。引き分けになったら消えていきます。ポイント制にするとわかりづらいと思うので、1本取るか取らないかですね。ドローになったらどんどん消えていく。 ――そうなると、軽量級の選手が引き分け狙いの戦略をして、消極的な試合になることもあり得る? 桜庭:そこは、もっとアグレッシブにやりなさいというルールにする。どうやってテクニックで攻めているフリをしながら引き分けるかとか、そういうのも戦略になってきます。 中村:逆に大きい選手は1本取らないと終わっちゃうので、焦りますよね。 桜庭:心理戦みたいなものもあると思う。だれを大将にして、どこを抜いて、消して、大将まで持っていくか。要は5人で考えて、どれだけラクして大将をやっつけるかの話ですから。 ――「TEAM HALEO」(※桜庭、中村、所英男、ジョシュ・バーネット、マルコス・ソウザ)の5人は今後もチームを組んでいくんですか。 桜庭:わからないです。だれかが「俺はお前の噛ませ犬じゃねえ!」って言い出すかもしれないし(笑)。 中村:敵のチームに行ったりとか。 桜庭:それで維新軍ができちゃったり。それが個人にはない、チームの面白さですよね。ジョシュにビンタ張ってやろうかな。 中村:いきなり第1回大会で(笑)。 ――期待しちゃいます(笑)。とりあえず今回、このメンバーを選んだ理由は? 桜庭:基本的には、UWFの匂いがするメンバーですね。 ――中村さんは抜擢されていかがですか。 中村:びっくりしました。すごい嬉しかったです。 桜庭:打撃やってる場合じゃない! 中村:そうですね(笑)。正直、自分より技術の細かいグラップリングの選手っていっぱいいると思うんですよ。自分は技は多くないほうなんです。ただ、腕十字にこだわってやってきたので、分かりやすいグラップリングをやるのが自分の役目だと勝手に思ってます。伝わるグラップリングというか、面白いグラップリングができればいいなと。 桜庭:見てて面白いですよ。 中村:ちょー嬉しい……。 ――本当に嬉しそう(笑)。コスチュームが柔術衣ではなく、ラッシュガードとハーフパンツというのもカッコいいですよね。 桜庭:組技の人がラッシュガードを着るって、海外では結構多いんですよ。汗をかいてもすぐ乾くし。裸だと、雪降ってタクシー乗ろうとしても乗れないから。 ――タクシー? 桜庭:藤波(辰爾)さんが、「こんな会社辞めてやる!」って、裸でタクシー乗って帰っちゃったんですよ。ラッシュガード着てたらね、そういうときも寒くないし。
次のページ right-delta
サンボが一番不気味
1
2
3
4
■QUINTET.1ーGrappling Team Survival Match-
www.quintet-fight.com
【開催日】4月11日(水)
【開場時間】17:30(予定)
【開始時間】18:30(予定)
【会場】東京・両国国技館
おすすめ記事
ハッシュタグ