引っ越しこそ最強の整理術「捨てることから人生は変わり始める」<魂が燃えるビジネス>
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるビジネス」とは何か? そのヒントをつづる連載第44回
先日、新潟から東京に引っ越してきました。もうそろそろ一ヶ月が経とうしているのですが、生活も仕事も大きく変わりました。新潟東京間の交通費を含めずに済むので価格が抑えられ、相談の依頼も増えましたし、とあるオンラインサロンで相談室なども開かせていただけました。
環境が変化すると、考え方も変わります。これまでは「ご縁があったら」というスタンスでご相談をお受けしていましたが、今では「もっと積極的に人の役に立ちたい」と考えるようになりました。すると「あれをやろう、これをやろう」と自然にアイディアが浮かんでくるのです。
私たちはアイディアや発想が「自分の能力」からやってくると捉えがちです。それも間違いではありませんが、全てではありません。私たちは自分が身を置く環境からの要請によって、自分の個性や能力を発揮し、問題を打開する発想を閃くのです。
一般的に自己啓発というと、読書やセミナー受講など「受け身」になりがちです。優れた著者や講師であれば、内容に能動的な指示を盛り込んで誘導してくれていますが、どうしても限界はあります。普段の生活でどこまで行動するかは、受け手に任せざるをえません。
これが「自己啓発なんて無意味」というネガティブ評価の原因になっています。しかし、それは正確には「自己啓発書を読むだけでは無意味」「自己啓発セミナーを受けるだけでは無意味」、つまり受け身では無意味ということにすぎません。感化されて閃いた発想を、普段の行動に生かせれば、現実はきちんと変化します。
なかでも最も変化を実感しやすいのが「片付け」や「整理整頓」です。「たかが掃除で人生変わるわけないじゃん」と思うかもしれませんが、不要品を捨てる効果は侮れません。たとえば、別れた恋人の写真や生活用品をそのままにしていたら、いつまでたっても失恋を引きずってしまいます。人は物を通して過去に執着します。それが必要な変化を妨げるのです。
私はコンサルの一環で、ある中古車屋さんに大掃除をすすめ、手伝ったことがあります。その会社は1年後に売上前年比25%増、創業以来35年間を通じた最高記録を更新しました。環境を変えれば、そこで働くスタッフさんの心境も変わります。すると店の雰囲気が変わり、やってくるお客さんの気持ちも変わって、それが売上という一番現実的な数字に反映されるのです。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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