アロハシャツをうまく着こなすたったひとつのコツとは?
【モードをリアルに着る!オム Vol.7/小林直子】
日本に住む男性が柄物の服を選ぶとき、チェックの次に選ぶ可能性が高いのはアロハシャツ、つまりハワイアンプリントの開襟シャツではないでしょうか。日本のキモノをシャツにしたのがその始まりとも言われているアロハシャツは、それだけに日本の人にはなじみやすいのかもしれません。
さて、クラシックな英国調のウエアにストライプや花柄などを合わせることで、モダンな表現に昇華させるポール・スミスは、日本でも長いこと人気のあるブランドです。どんなに色がポップであろうとも、どのアイテムも仕立てがよく、端正な表情をしているので、誰が着ても知的に見えるという、安心のブランドだと思います。
さて、そんなポール・スミス、随分と前からプリントのシャツを作り続けています。思わず女性が買ってしまいそうなほど美しい花柄やストライプは、それを1点投入しただけで、見なれたスーツの表情が変わり、平凡と凡庸が、非凡で才気あふれる雰囲気を醸し出します。
そんなポール・スミスの2018年春夏シーズンに提案する柄はハワイアンプリントのシャツですが、どうやってリアルに取り入れましょうか。
まずアロハシャツは古着でも新品でも簡単に手に入るアイテムですので、好きな色と柄のものを買うといいでしょう。
ではそれをどう着るかです。アロハシャツだろうが、花柄シャツだろうが、柄物を着るときの基本は同じです。その基本は、全体のコーディネートを柄に使われている色だけを使って統一する、です。
例えば、黒、赤、青、白が使われた柄物であったなら、全体の靴、バッグから帽子、靴下に至るまで、黒、赤、青、白だけで構成します。これさえクリアすれば、その後はそれほど難しいことはありません。ピックアップしたルックでは、黒地に赤、青、黄、白、オレンジなどが使われています。そして全体のコーディネートを見ると、この中のオレンジのブルゾンと靴、そしてパンツはシャツの地の色である黒に合わせています。また、バッグもよく見ると、同じプリントで作られたものであり、完璧なコーディネートとなっています。
この場合、オレンジは全く同じオレンジを集める必要はありません。素材も違いますから、大体同じようなオレンジで問題ありませんし、コレクションといえども、そのようにしています。
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ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。新刊『わたし史上最高のおしゃれになる!』は発売即重版に。新刊『お金をかけずにシックなおしゃれ 21世紀のチープシック』が発売中
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