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思ったことを常にメモする。それだけで人生は変わる〈魂が燃えるメモ〉

 ひらめきは文字どおり一瞬で失われ、ネガティブ感情は繰り返される苦しみの中で次第に抑圧されていきます。そうして私たちの心はブラックボックス化が進んでいきます。私は相談業を生業にしていますが、あらゆる悩みは「自分がどうすればいいのかわからない」という一点に収束します。  そもそも私たちは「正解」や「答え」など求めていません。これはよくよく話をうかがうと判明します。もちろん上手くいくに越したことはありませんが、これまでの人生を通して「何もかも上手くいくなんてありえない」と重々承知しています。  本当に求めているのは「自分がどうしたいか」なのですが、それが見えなくなってしまうと、その代わりに正解や答えを求めるようになります。しかし、誰がやっても必ず上手くいく正解や答えなどありません。こうして私たちは存在しないものを求めて、さまよい続ける羽目になります。

私たちが欲しいのは「正解」でなく「後悔しない道」

 思考や感情を記録していくと、次第に自分自身に対する把握が進み、色々な場面で「私はこうする」と自信を持って行動できるようになります。その時、人は正解や答えを過剰に求めるのをやめ、自分が求めていたのは「失敗しない方法」ではなく、「後悔しない道」だったと知るのです。  この記事を読むと、「ひらめきは一瞬で失われる」という部分に共感を持っていただけると思います。「あれ、いま思いついたのなんだっけ。絶対いいアイディアだったのに!」と悔しい思いをした経験は誰にでもあるはずです。それを忘れる前に記録するかどうかが、「人生のひと匙」です。  逆に「ネガティブ感情は抑圧される」というのはピンと来ないかもしれません。それもそのはず、自分のネガティブ感情に気づけるなら、それは抑圧されていません。こちらもまたメモを重ねていくと、「自分が思わないようにしていること」「自分が感じないようにしていること」が明らかになり、今までよりも自由になれます。前回の「友人の成功を素直に喜べない」はその一例です。  私たちはつい特別なものを求めがちです。しかし、当たり前なことの方がずっとずっと大切です。呼吸を忘れたら苦しくなります。同じように自分の心を忘れたら苦しくなります。呼吸は身体が勝手にやってくれますが、心は自分で面倒を見なければなりません。  特別な手帳なんていりません。ただスマホのメモを開いて、自分が思ったこと、感じたことを書き連ねていくだけです。「そんなことで人生が変わるわけない」と思ったら、これまでに読んだ内容を思い出してください。人生は「そんなこと」の繰り返し、「当たり前」の積み重ねで作られているのです。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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