更新日:2018年06月13日 14:40
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「小児性愛は治せる」と医師が断言。犯罪を起こさせない治療法とは

一般に3~5年で小児性愛は治療できる

 個人差はあるものの、治療期間は一般的に3年から5年くらい。「きっちりと薬を内服したうえで、正直に本人が語り、順守してもらえれば防げる」という。  健康保険はきかないので、個人で治療を受けるなら、1ケ月に約3万円(認知行動療法2万5000円程度、薬は量にもよるが5000円程度)がかかるという。  つまり、少女・少年への興味自体を消すことはできないが、行動に移さないようにする治療は十分にできるわけだ。 男性 トラブル「推測ではありますが、新潟の事件は4月に女子中学生の連れ回しで書類送検された件が初犯だとしたら、『意外とうまくいった』『簡単に釈放された』ということで殺人事件まで起こしてしまった可能性はあります。  本人には当然、小児性愛の自覚はあるでしょうし、書類送検の後に治療を受けていれば、新潟の事件は防げたかもしれません」  認知行動療法は本人の治療意欲も重要で、決して、たやすいものではない。受けた人は皆、「こんなに大変だとは思わなかった」という感想を残すという。しかし、薬によってとりあえず目先の再犯を防ぐことはできるというのは、素人考えでも効果的に感じる。  だったらなぜ、軽い性犯罪を起こした時点で、治療を義務づけないのだろうか? 次回は、その事情について解説する。 福井裕輝氏【福井裕輝氏 プロフィール】 精神科医。京都大学工学部・医学部卒業。法務省京都医療少年院などを経て、2010年「性障害専門医療センター」を設立。政府の性犯罪関連プロジェクトにも多数参加、著書に『ストーカー病』など <TEXT/鈴木靖子>
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