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「考える消費」と「考えない消費」で差がつくお金の貯まり方

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。私は、現代のおかしな消費を変えるために実践を重ねながら、いろいろ研究してきました。私は30代のいわゆるバブルを全く知らない世代です。所有欲の薄い世代とは言われますが、私の場合は、むしろ価値あるものは我慢せず所有したいと考えています。そんな私の価値観を、不定期ですがご披露したいと思います。

斉藤由貴生

第4回 ストレスを言いわけに 目の前の散財に走る人たち


 毎日働いて、「たまには好きなモノぐらい買わなきゃやっていられないよ」と、ついつい衝動的に無駄にモノを買ってしまうことはありませんか? 

 たしかに、普通に働いていれば、何も考えずにコンビニの数百円のパンだとか、定価のペットボトル飲料とか、ちょっと流行りのアイテムだからと数千円の洋服を買うことってそんなに気にすることなくできちゃいますよね。それこそ、働いている人の特権です。よっぽど節約にせっぱつまっていなければ、誰もがそんなに“考えずに”消費をしてしまうことはあるはずです。

あのとき、もっと考えて消費していれば……

 もしも、お小遣いが限られている中学生だったら、パン1つ買うのにも安いほうと高いほうで迷うはず。お金があるってことは、そんな迷いも解決してくれるわけです。

 こう書くと、「貧乏人はパンの値段をケチるけど、お金持ちになれば値段を気にせず買える」と思うでしょう。でも、長年お金持ちを続けていられる人の消費スタイルは、そうではありません。彼らは、同じパンを買うにしても安いお店で買っています。

 ただし、それは時間がある時の話。彼らは仕事中などで時間がもったいないと感じる時は、近くにあるのがナチュラルローソンのような高価格帯商品専門ストアだったとしても迷わず買います。しかも、そこに売っているパンが成城石井ブランドのおいしいけど高いやつしかない場合であっても、迷わず買います。それが、時間がある時の彼らは、歩いて1、2分程度であればローソンストア100まで行って、税込108円均一のパンを買うのです。

考えない消費態度を続けているとお金は貯まらない


 ここで重要なのが、消費する時の態度として、「考えているか」「考えていないか」です。

 考えているからこそ、時間がない時は割り切って高くても買う、時間がある時は足を使って安いほうを選んで買いに行くという取捨選択ができるのです。このメリハリこそが、浪費に走らせないコツです。

 では、あなたはこれまでしてしまった「考えなかった」浪費の総額を算出することができるでしょうか? おそらく難しいでしょうし、考えたくない人も多いのではないでしょうか。

 単純計算で1年間毎日、ランチにパンを買ったとします。100円のパンだと3万6500円、300円のパンだと10万9500円。300円のパンを買わずに我慢して100円のパンを買った場合の差額は約7万円ですね。考えないで高くても買ったほうが総合的に得と思うかもしれません。

パン1つの価格差もバカにできません

 この差を大きいと考えるか小さいと考えるかはその人次第ではありますが、この「考えない消費態度」は結構いろんなことに波及するのです。

 私もかつては、ストレスから考えずに浪費をしていた時期があり、計算してみたところ、月30万円ほど無駄遣いをしていました。しかも、感覚としては、全くもって贅沢しているつもりはないのです。そう、たった300円か100円のパンを選ぶかの選択一つで年間7万円の差。「そのくらいの損、たいしたことがないよ」と言う人がいるかもしれませんが、逆に考えると、パン一つを考えて買うことで、普段我慢している7万円の贅沢ができるということでもあるのです。

 人間、ストレスを感じると、目の前の散財に走ってしまいがちです。つまり浪費です。目の前のストレスが軽減されるなら、楽な選択をしたい。そう考えるのも無理はないです。

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消費にメリハリをつけることが必要

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