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もう稼ぐのは限界「生涯年収3億円すら危うい時代」に必要な工夫とは?

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。私は、現代のおかしな消費を変えるために実践を重ねながら、いろいろ研究してきました。私は30代のいわゆるバブルを全く知らない世代です。所有欲の薄い世代とは言われますが、私の場合は、むしろ価値あるものは我慢せず所有したいと考えています。そんな私の価値観を、不定期ですがご披露したいと思います。

斉藤由貴生

第3回 あなたの一生分の消費額には限度がある


 会社員をしていると、毎月必ず給料が入ってきて、それが当然だという前提で生きてしまいます。毎月毎月お金が入ってくるので、働いている限りはそれが永遠に続くように思いがちです。

 ですが、現実的には私たちが生涯稼げる額には上限があるのです。

 仮に学校を卒業してから定年退職するまでの約40年が働ける期間だとすると、生涯稼げる額は「40年×年収」となります。日本人の生涯給与は約3億円と言われています。これはごく一般的に知られている当たり前の計算です。

 しかし、高いものはローンを利用して買う人が多いため、“生涯給与の何%を使ったのか”と考えるより“月給の中のいくらがローンの支払いか”と、目の前の金額で考える方が多いと思います。

 なんとなく日々買っている消しゴムから、家や車という大きな買い物すべてが基本的にはこの3億円の中に収まるということを考えてみてください。

ムリなローンを組んでまで家なんか買うんじゃなかった……

 家を買った人にとっては毎月の給料の多くを占める住宅ローン。しかもその支払いが35年間も続きます。3000万円で買ったとすれば、生涯給与が3億円だから、実に10%。たった10%の程度の支払いでもこんなに大きなインパクトがあるわけですから、その他の無駄遣いがいかに恐ろしい行為かを確認することができるかと思います。

3億円の生涯給与すら稼げない時代をどうやって生き延びるか?


 さらに、終身雇用制はすでに崩壊しています。数十年後には正社員制度すらなくなっているかもしれません。もはやこの先は、給料だけに頼れる時代ではありません。となると、3億円の生涯給与すらも稼げる保証はありません。にもかかわらず、このまま世の中に消費されまくってしまっては、大事な消費額がどんどん無駄な買い物に削り取られてしまうだけなのです。

 どんな立場の人も同じように手軽な安い消費をするようになったのは、このデフレの時代、賢いようにも思えます。ですが、誰もが手に入れられる安いモノには価値はありません。結果的にその消費のレベルを下げようとする行動が、生きる質を下げてしまうばかりか、結局何の得にもならないわけです。

 せっかく働いているのだから、いいモノを持って自分の質も高めたいし、たまには贅沢もしたいと考えるのが人間です。稼ぐのが限界なのなら、消費を工夫する必要があります。どれだけ考えて消費をできるかで、人生を大きく変えることができます。

1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある





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