仕事

大事なのは社内評価じゃなくて社外評価「自分のキャリアのコンテンツ化」を考える

サラリーマンにこそ「レンタル移籍」を。キャリアをコンテンツ化しよう

柴田:会社で半期や通期ごとに査定をする機会ってあるじゃないですか。その時に、上司かもしくは外部の人が、「世の中で見たあなたのタグはこうだね、でもこういうところが足りないよ」、っていう視点でアドバイスをくれたら、また違うと思うんですよね。今まではそれが求められていなかったから、それが助言できる人がいないというのであって。でも、外部のアドバイザーとか入れちゃったら、会社としては辞められちゃうリスクも出てくるから、歓迎しないはずなんですよね。だから、本人が気づいて、外に出て、「お前のタグはこれとこれだけど、これじゃだめだよ」って言ってくれる人や機会が提供されると、「ああ、そうなんだ」って気づくと思うんですよね。 高瀬:タイムバンクとかじゃないけどね、社内評価じゃなくて、社会評価がされると、サラリーマンも全然変わりますね。 柴田:給料を、その会社の評価じゃなくて、その人の社外価値みたいなところで、他の会社に転職したらこれぐらいもらえる、みたいな話になるとそうですね。じゃあ君はいくらだねって。 高瀬:プロ野球選手みたいだね。 柴田:そうです。「40歳までこの給料だからね」というのは、若手とかはつらいはずなんですよ。 高瀬:たしかに。それって、フリーエージェントシステムで、外部の会社に自分がいくらで雇われるのかとか、事業アイデアを持った時に自分が持ってるリソース含め、VCがいくらで値付けしてくれるのかを試しにできたらいいですよね。逆に、自分は優秀だと勘違いして会社に不満ばっかり言ってた人も、「あっ、やべえ、俺、実は今の会社が高い評価してくれて、たくさんもらってたんだ。ありがてえ。」、ってなるよね。 柴田:それ、めっちゃあります。採用シーンで、ベンチャーとかは、その人の肩書きよりも何してくれるのかで給料を判断しますけど、「俺はナントカ銀行だからさ」、「ナントカ商事だからさ」、みたいな感じで来ると、「え!給料半分ですか!」みたいになりますね。最近、僕がやりたいのは、だったらお試しみたいなことをやってみたくて。レンタル移籍みたいなことをやってみたい。 高瀬:おお! すごい。サッカーのクラブチームみたいな。 柴田:そうです。所属は今の企業のままでいいから、「ちょっと行ってこいや」、みたいな。そこはまだ、寛容じゃないと思うんですけど。 高瀬:レンタル移籍、超いいですね。絶対生産性上がる。 柴田:タグ付けて帰ってこい、くらいの。 高瀬:その間、自社から給料払わなくて済むんだし。

社内評価でなく、社外評価がされるとサラリーマンも全然変わる(高瀬氏)

柴田:そういう志のある企業が集まって、最初は10社の中だけでやろうとかでいいと思うんですけど。急に「副業解禁? え?」みたいな、「しなきゃいけないかな」っていう感じになってるから、おかしな話になっていて。 高瀬:副業っていう言葉がまた良くないですよね。副業って言われると、急に「金のために感」が強くなっちゃうから。もちろん、金のためにでもいいんだけど。本当は、タグになることが価値だもんね。お金はおまけ。 柴田:戻れる場所、帰ってくる場所があるって、実は挑戦するにあたって、拠り所になると思うんですよね。安心感があるというか。退路を断ってやらなきゃいけないと思うと、けっこう決断できないですけど、「戻る場所があるんだったらやりたいよね」ぐらいの気持ちがあったらいいと思うんですよね。 高瀬:「レンタル移籍」っていう言葉がいいですね。ピンとくるもんね。仲の良い会社に出向するのと同じようなことなんだけど、言葉の置き換えがハマってる。 柴田:あとは、コンテンツ論でいうと、キャリアのコンテンツ化みたいな。今、ぱっと思いついたんですけど。自分のキャリアをコンテンツとして魅力的なものとして語れるか、という。これは、差別化とかオリジナリティとかに繋がっていくじゃないですか。どこどこの会社、というよりは、本人としてどういう想いでキャリアを歩んできたのかは絶対ストーリーがあるはずなんですよね。そのキャリアって、コンテンツになると思うんですけど。 高瀬:おもしろい! 次の行き先とかも、掛け算が最大になるようにタグを探すようになりますよね。キャリアをコンテンツ化って考えると、キャリアアップの仕方が掛け算っぽくなる。 柴田:そうですよね。同じ業界で、同じ職種で、もうちょっと給料がいいところっていう話じゃなくて、飛び地を探す、みたいな。それをストーリーとして考えてみた時に、「より面白い方にチャレンジしてみようかな」という。給料って、我慢料みたいなところもまだあるじゃないですか。給料っていうのは、我慢してきたことに対して支払われている、みたいな。そうじゃなくて、「成果に対しての対価だよ」っていう意識はまだまだないと思うんですよね。それが、さっきのひがみにつながっている気がするなあ。 高瀬:ね。ひがみなくなるよ。それができたら。自分の評価が世間よりも高いことを知ったら、ひがみも減る。
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国民総コンテンツの時代。ただの飲み会がコンテンツになり得る
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