おまかせセットの後は、500年以上の歴史を誇る兵庫・剣菱酒造さんの「剣菱」シリーズの飲み比べをさせていただきました。まずはスタンダードな「黒松剣菱」。爽やかなんだけど、酸味や辛さを感じます。続いて「極上黒松剣菱」。これは濃厚で甘みと辛みが調和し、ふくよかな味わい。最後に「瑞祥黒松剣菱」を出していただきました。これは、5年以上熟成させたお酒で、普段はお目にかかれないような、ほぼ黄色と言っていいくらいの日本酒です。お味は少しなめただけで、口の中に芳醇な香り、そして長期間成熟させたことがわかる味わいでした。んー……大人なお味。こうやって同じ酒造が作った3つを飲み比べるとその違いに日本酒の奥深さを感じてしまいます。 　さらに肴を挟みながら、まだまだ日本酒をいただいちゃいました。お母様がとても日本酒を愛してらっしゃる方で、私が日本酒好きだと話すとたくさん出して下さり、感謝です。 　次に飲んだのは栃木・島崎酒造さんの「にごり酒 東力士 生原酒」。林檎を連想させる味わいでこれはかなり女子ウケしますよ。デザートのような飲み口で日本酒初心者でもクイッといけちゃいます。なかなかレアのものみたいですが、見つけたら女性へのプレゼントにいかがですか？ 　次は静岡・高嶋酒造さんの「白隠正宗 純米 誉富士 うすにごり生原酒 富士山の日朝搾り」というお酒。こちらはなんと庫裏の店員さんが、自らお酒を汲みに行ったものだそうです。1年置いたものと搾りたての物を飲み比べさせていただきました。1年違う日本酒の同じ銘柄の飲み比べ、なんてなかなかできないですよね？　貴重な体験でした。 　搾りたての方のお味は、スッキリとしていてキレがある。1年寝かせた方はまず見た目に変化がありました。なんと“おり”が浮いていたのです。これは、お酒を作るときに出てくる“もろみ”の搾りカスなんですよね。お味も少し落ち着いていて、飲みやすかったです。私もいつか自分の足でお酒を汲みに行ってみたいと思いました。