デジタル

「家の鍵、閉めたっけ?」世界中どこからでも開閉が可能な時代に

既存の鍵も使える!

 だが、家族の中にはスマホはおろか、最先端の製品に疎いという人もいるだろう。そもそもU-Bolt Proを設置しようという段階で、「わしゃこんなものは分からん。今まで通りの錠と鍵が一番じゃ!」と一家の長老から反対されたらどうするか。 key 問題ない。なぜならこのU-Bolt Proは、従来の錠を取り除かない設計だからだ。スマホも指紋もダイヤルも使えないというならば、最終手段として今までの鍵でドアを開けることも可能だ。  他のスマートロックは最先端を追い求めるあまり、従来の錠前を取り外したり、大掛かりなドアの改造が必要になる。すると先述のように、もしスマホの電池が切れてしまったらどうするのかという問題が発生する。災害発生時などは尚更で、電気がストップしてしまった場合などはスマホ連動どころの話ではなくなる。  それを考慮すると、従来通りの方法を手段として残す発想は決して悪いものではない。

開閉記録をアプリに自動保存

 U-Bolt Proの専用アプリでは、いつ誰がどのような手段で解錠したのかを記録する機能も備えている。万が一、見ず知らずの不審者がU-Bolt Proのロックを破ったとしても、それが記録として反映されるのだ。また、ドアの解錠を家主のスマホへ即座に通知する機能も活用できる。子供がいつ学校から帰宅したか、ということもこの機能を使えば一目瞭然である。  さて、そんなU-Bolt Proであるが現在Indiegogoで資金調達を行っている。価格は119ドル(約1万3300円)から。日本への配送も受け付けているが、その場合は25ドル(約2800円)の手数料が加算される。  資金調達は上々で、目標金額2万ドル(約220万円)に対して既に42万ドル(約4700万円)を集めている。2000%以上もの成果だ。やはりクラウドファンディングは、当たるとデカい。なお、配送は6月を予定している。  新元号の令和に合わせ、我が家の玄関を進化させてみるというのも面白いかもしれない。<文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
1
2
おすすめ記事