Supremeは世界で最も“偽物アイテム”人気が高い!? 国内外トンデモ事件簿
2019年12月16日、世界的人気ファッションブランド「Supreme(シュプリーム)」の大阪店が、盗難の被害に遭っていたことが明らかになった。
大阪市西区南堀江にある同店舗では、16日の午前5時頃に店内の異常を警備会社が感知。110番通報をし、駆けつけた警察が現場を見ると、店舗入り口のドアガラスが破壊されており、店内の衣類が数十点、被害総額約200万~300万円相当が盗まれていたそうだ。
「Supreme」は、創業者のジェームズ・ジョビアが1994年、まだ19歳だったときに、ニューヨークのラファイエット・ストリートに1号店をオープンさせたことから始まる。当初はスケートボーダーに向けたセレクトショップだったが、ジェビアがデザインしたTシャツが人気を呼び、ファッションブランドとしての道を歩み出した。
そうした人気ゆえの転売目的にまつわるものとして、2018年3月に「Supreme」渋谷店前の路上で、転売屋の中国人と見られる男性数名が、行列を整理していた警備員の男性を、集団で暴行するという事件が発生。多くのメディアでその様子が取り上げられ、ネット上でも大きな話題となった。
事件発生の翌日に、「Supreme」では、「ナイキ」と「NBA」とコラボした「エアフォース1」というスニーカーの発売を予定しており、その購入目的で並んでいた男性たちと警備員がトラブルになったのだという。
というのも、「Supreme」では列に並ぶ際、身分証明書のほか、ドレスコードを設け、自社のアイテムを身につけていないと弾かれてしまうというルールがある。事件当時はこのルールに反した、明らかにファンではなく、転売目的と見られる男性たちを注意したことから、暴行に発展してしまったようだ。
同ブランドを代表するのは何と言ってもそのロゴ。赤色のボックス地にFutura字体の白文字は、「Supreme」の代名詞と言ってもいいほどの人気を誇っている。
「Supreme」はその人気ゆえ、今回のような盗難被害や、様々なトラブルを呼ぶことも少なくない。
特に人気のコラボシリーズが発売される際には長蛇の列が生み出され、その様子がニュースで流れることもお決まりとなった。12月28日(土)には、「ザ・ノース・フェイス」とコラボしたコレクションが国内の店頭に並ぶ予定だ。何も起きなければいいが……。
今回は、そんな世界を騒がせるブランド「Supreme」について、その人気の背景や、まつわる事件・トラブルをまとめて紹介したい。
スケボー文化から生まれたセレクトショップが世界的人気に
その後、老舗ブランド「カルバン・クライン」の広告に自社のロゴを貼り付ける挑戦的なプロモーションが話題となり、反骨的なそのブランドスタイルが多くの著名人に受け、爆発的に有名ブランドとして成長していった。 とりわけ、「ザ・ノース・フェイス」や「ナイキ」といった有名ブランドとのコラボ商品が人気で、新作発売時には店頭に長蛇の列ができ、あっという間に完売。一方で多くの転売目的の業者が現れるなど、毎回世間を騒がせている。
渋谷店の行列で起きた中国人転売ヤーたちによる集団暴行事件
イギリスではロゴがプリントされた看板を強奪する猛者が出現
それゆえ、そのロゴ自体を強奪しようとする輩まで現れている。2018年9月の早朝。イギリス・ロンドンの「Supreme」の旗艦店で、入り口上に設置されている看板にジャンプしてしがみつき、看板をもぎ取ろうとしている男性の姿が、防犯カメラに捉えられていた。その様子が、インスタグラムで100万人以上のフォロワーを集めるアカウント「シュプリーム リークス ニュース(@supreme_leaks_news)」(※)で公開され、世界中で話題を呼んだ。 この強奪自体は未遂に終わったのだが、翌年1月には同店舗で、別の男が壁ジャンプを駆使して看板の強奪に成功するという別の事件が発生。その後、ネットオークションサイトの「eBey」に同じ看板と思しき物が出品され、日本円で約21万円の値で落札されている。 (※)ブランド非公認ながら、新作のリリース情報を公式発表よりも先に公開することでコアなファンから注目を集める正体不明のアカウント。国内外のファッション専門メディアで取り上げられることも多い。
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