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<本当にあった悲惨なキャンプ>わずか数分でヘリノックスのチェアが盗難。アウトドア窃盗犯の巧妙な手口

アウトドアブームの影で急増する盗難

キャンプ ここ数年のキャンプブームの裏で問題になっているのが、キャンプ場での盗難被害だ。狙われるのは、貴重品ではなくキャンプ用品。盗人は盗んだものを使うのではなく、メルカリなどのオークションサイトで転売しているともいわれている。アウトドアショップの店員に話を聞いた。 「アウトドアのギア(※キャンプ用具などのこと)は自然の中で使うことを前提に作られているので、頑丈に作られています。さらに使う場所がキャンプ場など汚れることが当たり前の場所なので、中古品は少々の汚れがついていても値段が下がりにくい傾向にあります。また、人気ブランドのギアや終売したギアはプレミアムが付くことも珍しくなく、新品購入価格を上回るものも珍しくありません」  特にスノーピークやヘリノックスのような有名アウトドアブランドのギアは、中古であっても高値で売買されており、メルカリなどのフリマサイトで検索してみると使用品でも定価の6〜7割程度の金額で取り引きされていることは珍しくはない。

フェスで親しくなった男の正体

 40代の男性Cさんは2年前の野外フェスで、買ったばかりのヘリノックスのチェアを盗まれたことを、苦々しい顔で語ってくれた。 「ライブ会場に夫婦でヘリノックスのチェアを持っていって、ビールを飲みながらライブを観てたんです。そしたら、隣にいた男が話しかけてきて、一緒に乾杯して仲良くなったんですよ」  これが不幸の始まりで、Cさんはその男と乾杯してから1時間後。買ったばかりのヘリノックスのチェアを盗まれることになる。 「酒とフードを買いに行くことになったんです。そしたら、『僕、しばらくここにいるので荷物見てますよ』って。財布とバックは持っていくし、盗られるものはないな……って」  だが、酒とフードを持って帰ってくると、そこにはあるはずのヘリノックスのチェアはなく、Cさんが持ってきたレジャーシートがあっただけだった。
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あの人はお友達じゃ……
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