更新日:2023年03月21日 16:15
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がんからインフルエンザまで、トンデモ医療で商売する医師たち

病気を診断する「病理医」とは何か?

――峰先生の専門「病理」とは、どういうことをするのでしょうか。
医師

画像はイメージです

峰「病理医は、採取された患者さんの体の一部(病気のあるところ)などを主に顕微鏡を使って観察し、そこに病気があるかどうか、病気であればそれは何であるかを診断することを主な仕事としている医師です。その病理医が所属している部門が病理部になります。  例えば、実際に「がん」と診断される場合、必ず病理医が診断しています。  というのは、例えば胃カメラをした場合に、病気がカメラで見えても、そこでは癌であるとは断定できません。消化器内科の医師がこの病気と思われる部分を鉗子で少しちぎってきて、それを標本にします。その標本を顕微鏡で見て、診断するのが病理医です。  病院で病気を治療する場合には、診断がまず必要です。なんの病気であるかを決めないと治療法が決まりませんね。病理医は主にがんを診断していますが、他の感染症や炎症による病気などももちろん診断します。病理医が診断をした結果が臨床医に行き、臨床医が治療方針を患者さんとともに決めて治療にあたることになるんですね。  また、病理医には特殊な仕事として病理解剖があります。これは、力及ばず病気で亡くなってしまった患者さんを解剖して、病気の進行具合や死因を究明することを目的にしています。これらも伝統的に行われてきていますが、最近ではCTなどの画像診断が広く行われるようになったこともあり解剖数は減少しています」
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医師とやり合うエセ科学信奉者
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ライター・編集、少女マンガ研究家。スタッフ全員が何らかの障害を持つ会社「合同会社ブラインドライターズ」代表。著書に著名人の戦争体験をまとめた『わたしたちもみんな子どもだった 戦争が日常だった私たちの体験記』(ハツガサ)などがある

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