名門カリラ蒸留所のあとはボウモアのバーへ
次に、カリラ蒸留所へ向かいます。1846年に設立され、6基のポットスチルが稼働している名門蒸留所です。ビジターセンターの営業時間は5時半までなのですが、到着は5時15分過ぎ。しかし、蒸留所に着いたら工事をしている男性も、受付の女性も全員クリスティーンさんの知り合いのようで問題なしでした。勿論ここでも、様々なカリラを片っ端から試飲し、フェスボトルや限定ボトルを購入しました。
カリラ蒸留所のウェアハウスです。カリラはゲール語でアイラ海峡という意味になります
スペシャルボトルも存分に試飲させてくれました
さすがに午後6時近くなり、蒸留所はすべて閉鎖されました。ここからボウモアの街で予約したレストランで降ろしてもらい、解散です。帰りのホテルまでの足を心配していたら、クリスティーンさんが知り合いのタクシーをアテンドしてくれました。ありがたかったです。
この後、The Lochside Hotelのレストランで待望のディナー。昼間はサンドイッチで済ませたので腹ぺこですが、イギリスの料理は微妙と言われていて、心配半分楽しみ半分。どんなモノかと、オススメを注文したのですが、ホタテのガーリックバター焼き(21.95ポンド)は文句なしに絶品でした。フィッシュアンドチップス(12.95ポンド)も美味しかったのですが、これは東京でも食べられるかなという感じでした。
ホタテが絶品。アイラ島はシーフードも名産のようです
海外あるあるですが、付け合わせの量が多すぎます
ちなみに窓のすぐ外は海岸。緯度が高いので午後7時近くになっても、真昼のように明るく、異国に来ているな~と実感しました。
午後7時ごろでも明るいアイラ島
さて、20時でほとんどの店が閉まっているとは言え、まったくもって飲み足りません。そこで、近くにあるボウモアホテルのバーに行きました。空は明るいのに、ほとんど人通りはありません。ちょっと心配だったのですが、バーに入ったらたくさんのお客さんがいて盛り上がっていました。さっそくスコットランドのIPAを飲みながらメニューを物色します。
遅くまで開いている酒飲みにありがたいボウモアホテルのバー
しかし、オフィシャルの普通のボトルが並んでおり、すべて飲んだことがあります。バーテンダーにとっておきのウイスキーはないのか?と聞くと、次から次へと立て看板のメニューを出してきました。全部自分の席に持ってきて吟味すると、なかなかレアボトルも混じっています。そんななか、1966年蒸留2017年瓶詰めのボウモアが32ポンドと書いてあるのを見つけました。51年ものでこの値段はあり得ません。320ポンドの間違いじゃないのか?というと32ポンドだと言います。シックスティシックスなのか?と聞いてもイエスと言います。もちろん、頼みました。
出てきたのは、1988年蒸留2017年瓶詰めの29年ものでした。バーテンダー、しれっと目を合わせず注ぎます。50年オーバーのボウモアを4000円で飲めると考えた筆者が甘いのです。もちろん、笑顔でいただきました。トロピカルマンゴーの雰囲気があり、スミレの香りのする懐かしいボウモアでした。原価BARで出すとしても3000円くらいになりそうなので、確かにオトクと言えばオトクです。
いいウイスキーが載っているメニューを頼んだら、たくさん出てきました
メニューにある1966年蒸留のボウモアを頼んだら出てきた1988年蒸留もの。とは言え、超絶美味でした
たらふく飲んだ後は、手配してもらったタクシーと合流し、ホテルへ戻りました。たった半日とは思えないくらい密度の濃い、初日となりました。アイラ島、やはりアイラウイスキー好きなら悶絶する聖地でした。次回は、残り6蒸留所をご紹介します。
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に
原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、
原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。
YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる