更新日:2019年06月07日 22:36
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今さら聞けない「アードベッグ」の魅力 深みがある世界観はほかにはない…

― 30代が知らないと恥ずかしい! 今さら聞けないお酒のキホン第51回 ― 「アードベッグ」はスコットランド・アイラ島のアードベッグ蒸留所で作られているシングルモルトウイスキーです。アードベッグ・デーというお祭りが毎年行われ、そこで限定生産のアードベッグを公開。発売前に味わうことができます。

今年のアードベッグ・デーのコンセプトはカーニバルでした

 日本では5月31日と6月1日に開催されたのですが、飲食店経営者向けの先行イベントに招待されたので行ってきました。

経営がうまくいかず閉鎖したこともあったアードベッグ

 アイラ島南部にあるアードベッグ蒸留所は、1815年に設立されました。経営がうまくいかず1980年代に閉鎖されましたが、1997年にグレンモーレンジ社が買収し復活します。  1998年から蒸留を開始し、2004年に6年熟成の「ベリー・ヤング」、2006年に8年熟成の「スティル・ヤング」、2007年に9年熟成の「オルモスト・ゼア」、2008年に10年熟成の「ルネッサンス」を発売し、きちんとした道を歩んでいることを全世界のアードベギャン(熱狂的なアードベッグファン)に示し、満を持して2008年10月「アードベッグ 10年」を発売しました。 「アードベッグ」は筆者が一番好きなシングルモルトウイスキーであり、筆者も自称アードベギャンです。蒸留所が一度閉鎖される前の昔のアードベッグも、扱っているお店に伺っては飲ませてもらっています。

1974年の原酒を使っている「アードベッグ プロヴェナンス」の味わいは感動の極みでした

 とはいえ王道は「アードベッグ 10年」。4000円くらいで買えるのですが、本当に美味しいです。アイラウイスキーらしいヨード香や燻製香はもちろん、コーヒー、柑橘類、チョコレート、薬品といった香りも感じされます。味わいは濃厚で複雑。甘やかですが、フィニッシュはドライです。「煙い」ことは確かですが、深みのある世界観はほかにありません。原料の大麦はポートエレンで作られ、ピートを効かせて仕上げています。

定番のオフィシャルボトルである「アードベッグ 10年」

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お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる

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