仕事

会社員からキャバ嬢まで「人生の設計図」がないと失敗する。歌舞伎町女社長の教え

3か月で完成の予定が1年を費やすハメに

「せっかくここまで作ったのに全部とり壊すのは絶対に嫌だ」。いろいろ悩んだ末、Aさんは市役所にすべてを正直に話し、相談に行くことにしました。  そうすると、市役所は「どんな小さい家でもいいからこの土地に正規の建物を建てて許可をとってください。そうすれば水道をひくことができます」と言います。  なんとAさんは設計図を持たなかったばかりに、家を1軒建てるつもりが、2軒も建てるハメになってしまいました。建築許可の基準は特にないので、もうひとつの家は簡易なログハウスを組み立て式で買ってくることにしました。  でも、建築申請を出して許可をとってログハウスを組み立ててから、本体の建物の風呂トイレがやっと完備されるので、今年の夏に使うのは到底無理だという結論に至りました。そして3か月で完成の予定が、結果として1年以上かかることになってしまったのです。  このことは、人生においても同じようなことが言えます。  人生の設計図を持たないままに「なんとなく役に立ちそうだから人脈を広げておこう」とか「なんとなく役に立ちそうだから資格をとっておこう」と、やたらと人脈を広げ、資格を増やしたとしても、人生にひとつも役に立ちません。

新卒社員も「人生の設計図」がないとキツイ

内野彩華

内野彩華

 そういうのは、自分が本当にやりたい仕事をはじめたときに、そのいらない人脈、いらない資格が足手まといになってしまいます。そういうものを持っていることで、プライドが邪魔して、本当にやりたい仕事に無心に打ち込むことができなくなるからです。  わたしはいままでにそういったプライドが邪魔して本来の人生に打ち込めない人をたくさん見ています。弁護士を目指して資格の勉強に打ち込んでいるけれど、毎年落ちてる塾講師。  学生時代に英語と勉強がとてもできたけど、会社に入ったら雑務ばかりやらされてこんなはずじゃなかったとすぐに辞めていく新卒社員。社労士、司法書士、といろいろな資格を取り続けて結局全然働かない無職の男性。  彼氏ができるとキャバクラを辞め、昼間働き出して、彼氏と別れるとまた夜に戻るのを何回も繰り返すなんちゃってキャバ嬢etc。

設計図どおりに人生が進むとは限らない

 もちろん、人生のなかではいろいろなことが起こるので、はじめに描いた設計図通りにいつも人生が進むということはありえません。 「楽しいと思ってはじめた仕事が実は向いていなかった」「なりたいと思って挑んだ資格に、いくら勉強しても落ちてしまった」「結婚したかったけどふられてしまった」など、さまざまな理由で変更を余儀なくされてしまいます。  でも、例えば、変更することになったとしても、なにかをはじめる時点で人生の設計図を持つことはとても大切です。 「どんな風になりたいのか」そして「どんな風になったら成功と言えるのか」そして「成功したらどこがゴール(着地点)と言えるのか」  こういうことをはじめにきちんと考えておくことが大切です。 <TEXT/内野彩華>
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中

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