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スマホゲームにハマった夫に妻の思わぬ仕返し。マイホーム資金を使い込まれて…

家に帰らないフラリーマン。妻にマイホーム資金を使われる

 ゲーム内でのランキングが上がると、松岡さんはますますイングレスにのめりこんでいったという。家のことをそっちのけで、休日は早朝から昼まで「ごみ捨て」と称してはイングレス。昼ご飯を食べたら「明日のパンを買いに行く」と言って、夕方までイングレス。平日は仕事が終わった後の時間は、日付が変わるまでイングレスの生活を続けていた。 「正直、仕事にはちゃんと行ってるし、家にはお金も入れていたので、何も問題がないと思っていたんです。妻の態度にも変わりはなかったんですが、いつからか、見たことがない服や、男性アイドルのDVDなどが増えているなとは感じていました。でも、ほとんど家にいなかったので疑問に思わなかったんです」と、ひょうひょうと語った。 「ですがその内、家で出てくる食事内容に変化が。素麺や、安い冷凍ピザばかりになり……。妻にはきちんと食費を渡しているのに、食費が何に使われているのだろうって気になり始めました。“マイホームや学資保険のための貯金って、手を付けていないよね”って確認したら“大丈夫”といったので、信じ切っていました」  しかし、事態は一転する。 「イングレスのイベントのために海外旅行に出かけようとしたところ、航空券の代金が貯金から引き落としできないことが判明したんです。銀行に問い合わせると、残高不足で落ちなかったというので、慌てて妻に連絡を入れました。妻は『夫がいないストレスと、さみしさから200万近い貯金を生活費や、洋服、アイドルグッズなどに使ってしまった』と白状しました。 夫婦喧嘩 むしろ『私からのLINEはすべて非通知にし、娘が腕をけがした時も“そんなことくらいで電話するな”と言ってそっちのけでイングレスしていたくせに』と、全く反省していない様子で逆切れされて。本当に腹が立ちましたね。  今も細々とイングレスを続けているという松岡さん。もちろん、使い方次第では、ゲームアプリは良い娯楽になるだろう。だが、息抜きのつもりであった彼の無料イングレスは、予想以上に高くついてしまった。<取材・文/池守りぜね>
出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration
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