更新日:2023年04月13日 01:55
お金

1200万円のベンツから60万円のクラウンオーナーになった母も気づいた「中古車の魅力」

中古車か新車かは普通の人は見分けられない

 旧型というだけで安く買えるのはお得です。例えば1980年代のカクカクしたクルマと1990年代の丸っこいクルマのように、明らかにデザインの差があれば、違いは一目瞭然です。しかし、今一番安い中古車の年式である2000年代前半のクルマと、今新車で売られているクルマとの間にはデザイン的な差は、素人目にはあまりありません。1980年代のクルマとだったら、詳しくない人でも、今のクルマと違うことはわかるでしょうが、2001年の車と2016年の差はクルマ好きでなければ気づかないと思います。  はっきりと言えるのは、中古50万円以下で買える2000年代前半のクルマと今のクルマとの間に、ユーザーが我慢しなければならないぐらい大きな差はないのです。例えば、50万円以下ではマニュアルのクルマしか売っていないとか、窓ガラスが手動式とか、すぐに壊れて結果高くつくのであれば、新車を買ったほうが得でしょう。たしかに、1990年代ぐらいまでの中古車の常識はそういう傾向があったかもしれません。けれども今は、総額30万円ほどで買える2000年代前半の車と300万円以上出して買う新車との間にそんな差はありません。一番大きな差があるといえば、自動停止装置ぐらいでしょう。

ユーノスコスモ

 総額30万円とか50万円で買える中古車と今の新車300万円で売っているクルマとの間には、走行性能も、燃費性能も、便利機能も、そんなに大きな差はないのです。しかも、総額50万円でクルマを買えば、どんなに売れなくなるぐらい乗りまくってもクルマに払った総額は50万円。つまり、50万円でクルマが買えるのです。  50万? 安すぎて逆に怖いよ、と思う人もいるでしょう。私も先日母が仕事に使うクルマを総額60万円で買いました。母に60万円のクルマを運転させるのは最初戸惑いました。だって、消費が狂っていた時代に新車で1200万円するベンツのSL500を色違いで2台買ったような人が60万円のクラウンに乗るのですから。

11代目クラウン

 母としては総額60万円のクルマ、というより「クラウン」という車種のほうがイメージ的に嫌だったみたいですが、いざ乗ってみたら快適だったらしく、今ではお気に入りです。当然、故障なんて一つもありませんし、トヨタの1年保証が付いていたのも安心材料でした。
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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