更新日:2023年04月18日 11:15
エンタメ

<純烈物語>純烈分裂!? 酒井&小田井は別ユニットで紅白を狙う!?<第8回>

新ユニット「お戯烈(おげれつ)」結成!

酒井、小田井と”新ユニット”「お戯烈」を結成したベッド・インの益子寺かおり(左から2人目)と中尊寺まい(右)。突然の登場に場内は騒然

「純プリは今まで同様に白組として紅白を目指し、酒井&小田井のアダルトチームは純プリとは真逆のポジショニングを目指します。つまり、白組ではなく紅組として紅白を目指す。それには女性メンバーが必要。さまざまな条件や相性を鑑みた結果、もっとも新メンバーにふさわしいのは地下セクシーアイドルのベッド・インの二人です」  酒井と小田井の年齢にスポットを当てたメンバーの若返りというネタは、比較的思いつきやすい。だが、純烈を紅組として出場させるという展開には唸らされるばかりだった。確かに“アダルト”というキーワードによって酒井&小田井とベッド・インはちゃんとつながる。  益子寺かおりと中尊寺まいによるベッド・インは、90年代バブル期の空気感を現代に再現させているアーティストで、ピンク・レディーばりの露出度の高い衣装に身を包みながらクオリティーの高いライブと明るいお下劣感に満ちたトークで、もはや地下アイドルの枠を超えた人気を誇る。彼女たちが紅白に出たら、日本は過去に例を見ないパンチの効いた大晦日を迎えることになるだろう。  酒井、小田井、かおり、まいによる新ユニット名は「日本を烈(はげ)しく、オゲンキにさせる地下セクシーお風呂屋さんアイドル・お戯烈(おげれつ)」に決まった。さっそく4人でバービーボーイズの『目を閉じておいでよ』を披露。  これはベッド・インのカヴァーアルバムにも収録されているナンバーで、バービー好きの小田井もノリノリで歌っている。続いてマダム向けの選曲として『あゝ無情』に。この後、ベッド・インならではのお下劣トークになだれ込んでいったわけだが、さすがの怖いもの知らずのマダム層も、これには笑っていいのやらなんなのやらというリアクション。  純粋であることを掲げてスタートした純烈。それが180度……いや、540度違うグループとして生まれ変わってしまった。  かくして2019年の大みそかは、紅組と白組の両方で出場を狙っていくことになった2つの純烈……のはずだったが、思いのほか紅純烈の方が楽しく見えたらしく、白純烈の白川と後上が「僕もお戯烈に入りたいです!」と言い出す。再び一つになった4人はこの日をもって純プリを解散させ、一緒に紅白を目指すことになった。 「おまえら……本当に大バカ野郎だな!」(酒井) 「雨降って、チン固まるとはこのことね」(かおり)  なんだかんだあったものの、元のさやに納まったということでめでたしめでたし。改めて純烈の絆の強さを見た純子たちが静かに涙を落とす中、統括マネジャーとしてのメンツを潰された亜門の怒りがそんな空気を一変させる。 「フザケるな! おまえら勝手に決めるんじゃないよ。こうなったら力ずくで言うことを聞かせてやる。圧倒的な暴力でマネジメントしてやる! おまえら人類が何人束になってもかなわないような、強大な敵を用意してやった。今、ここに呼んでやろう」  巨大生物の迫りくる足音がNHKホールに鳴り響く。同時に聞こえてきたのは、昭和の名プロレスラー、アンドレ・ザ・ジャイアントの入場テーマ曲『ジャイアントプレス』だった。(つづく) 撮影/ヤナガワゴーッ!
(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売

純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。

白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。
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