「金持ちになる方法」と「自己啓発」との大きな違い
では、逆に「自己啓発ではないもの」とはなんだろう。たとえば、それは「お金持ちになりたい」「有名になりたい」「成功したい」といったものだ。
なぜ、これらが自己啓発ではないのかというと、「お金持ちになりたい」「有名になりたい」「成功したい」というのは、誰もが望んでいるものだからだ。誰もが望んでいるものは、「自分が望んでいるもの」ではない。だから、それは自己啓発ではない。
もちろんこれは「自己啓発という言葉の意味から考えれば」という話だ。現実には、「こうすればお金持ちになれる」「こうすれば有名になれる」「こうすれば成功できる」と宣伝する自己啓発はたくさんある。
しかし、そのせいでなんでもかんでも自己啓発になってしまい、何が自己啓発なのかがわからなくなっている、と感じているのは筆者だけではないだろう。だから、「人生を変えるマインドレコーディング」では、「お金持ちになれる」「有名になれる」「成功できる」といった話は極力扱わずに、「どうすれば自分の人生を変えられるのか」という純粋な自己啓発にこだわった。
人の欲求はさまざまだ。「自分に向いてる仕事かどうかなんてどうでもいいから、とにかくお金持ちになりたい」という人や、「自分とのフィーリングなんてどうでもいいから、とにかくいい女、いい男とつきあいたい」という人もいる。そうした人に自己啓発は不要であり、ビジネスや恋愛のコンテンツで勉強すればいい。
しかし、反対に「自分が納得できる仕事をしたい」「自分とフィーリングの合う人とつきあいたい」と考える人もいる。そうした人に自己啓発は役立つだろう。そして自己啓発に触れる時は、「自分のことを知るため」だと考えてみてほしい。「お金」や「成功」を含めていた時とは異なる、「自分はどうしたいのか?」という問いに対するリアルな答えが見つかるはずだ。
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
『人生を変えるマインドレコーディング』 人はなぜ続けることができないのか? 続けるには「信念」が必要だ! |
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