空前のブームのもと、さまざまな糖質制限のメソッドが存在。実際に痩せた人は何をしたのか。“成功者”の体験談を基に、明かしていく。
食事① お肉は好きなだけ食べていい!
4か月で15kg減、キーワードは断糖と一日2食。典型的なメタボ体形が激変!
でっぷりとついたぜい肉で顎は二重になり、ぽっこりとしたお腹は浮輪がついているかのよう。41歳のSPA!本誌記者・ハマダの体形は、ほんの4か月まで典型的なメタボだった。
「人間ドックで『糖尿病の入り口まで来ている』と言われ、やむなく糖質制限を始めました。参考にしたのは“糖質制限の始祖”と言われる江部康二先生と作家の金森重樹さんの本です。いずれも糖質を控え、脂質をエネルギー源に変えるのがよいと説いているのですが、ドンピシャでハマりました」
最大で80kgあったというハマダの体重は、開始2週間で7kg減に。以降も順調に落ち続け、開始から4か月で65kgに到達。実に15kgの減量に成功している。
そんな彼には、心がけているルールがいくつかある。
「お米やパスタ、パンなどの炭水化物は口にしない、というのは大前提。大好きだったので、最初はひどくさびしいものでした。せめて『糖質がない食材なら、好きなだけ食べていい』というルールにしたんです。お腹が空いたらステーキを心ゆくまで食べて充足感を得る(食事①)。
ステーキに飽きたら焼き鳥やホルモンとバリエーションを変えて“ご褒美感”を出す。多少お金はかかりますが、とにかく糖質を体から遠ざけてみたかった。その効果はてきめんで、穀物を口にしなくなってからみるみる体重が落ちていきました」
食事のペースもガラリと変わった。それまで一日3食、多いときには夜食まで胃袋に流し込む生活だったが、今では昼と夜の2食のみ。その理由は?
「19時に晩ごはんを食べて翌日昼の12時に昼食をとると、17時間も間があくことになります。この間に内臓脂肪が燃えるので、朝起きたらバターコーヒーを飲むだけで朝食は口にしない。一日2食の糖質制限食が、自分には合ってました。夜食が欲しくなったらナッツやチーズを口にすれば空腹感と闘う必要もなくなります(食事②)。
食事② 間食を制する者がダイエットを制す!
最近ではアイスクリーム代わりにバターをなめながら映画を観たり本を読んだりしています」
あと3kgで20歳の頃の体重に戻るんですよ――嬉しそうに話すハマダだが、悩みがないわけではない。それは、家庭での食事だ。
「妻と娘は白米やパンを主体にした“普通の食事”をしているのに、僕だけ別メニューを用意してもらうのは気が引けます。一度、『生姜焼きはやめてくれ。糖質があるから』と言ったら妻に激怒され、埋まらない溝を自覚しました。
それ以来、家の冷蔵庫には牛肉や豚バラ肉を常備。焼いてもらうだけで済むようにしています。これにコンビニで買ってきたおでんや豆腐、納豆を足せば満たされます(食事③)。
食事③ “ちょい足し”で家庭でも簡単糖質制限
妻の協力を得られればさらに多彩な食生活が送れるので、今度誘ってみようと思います」
顔は引き締まり、お腹のたるみも解消された。見違えるようにスッキリした彼の足取りは軽い。
食事① お肉は好きなだけ食べていい!(糖質3.5g)
・サーロインステーキ200g
・ブロッコリー少量
・インゲン少量
「脂質をたくさん摂りたいので、サーロインのような脂身の多い部位を200~250g食べます。ソースやタレに入っている糖質には要注意。味付けは塩コショウ、バターにとどめます。つけ合わせの野菜も食べますが、ポテトはNG」
食事② 間食を制する者がダイエットを制す!(糖質4.3g)
・ナッツ
・チーズ
・バターコーヒー
・バター
「間食に便利なのがナッツやチーズ類。ファミマのバターコーヒーも糖質がなく脂質が摂れるので◎。これらのメニューなら量は気にせず好きなだけ食べてもいいことにしています。チーズに凝りだすと食生活が豊かになるのでおすすめ」
食事③ “ちょい足し”で家庭でも簡単糖質制限(糖質5.2g)
・おでんの卵
・こんにゃく
・豚バラ肉の炒め物
・豆腐on納豆
「自宅で自分だけ糖質制限メニューを用意してもらうのは非現実的。コンビニや惣菜屋を活用して“ちょい足し”対応しています。おでんは万能で、こんにゃくや卵は安価でおいしい。豆腐や納豆などの大豆系は手軽で重宝しています」
【家族持ち・ハマダ】
既婚、子持ちの本誌アラフォー記者。身長174cm、体重は一時期80kgを超えたが、厳格な糖質制限生活によりスルスルとダイエットに成功中。見違えるようなやせっぷりだ
<取材・文/週刊SPA!編集部>