空前のブームのもと、さまざまな糖質制限のメソッドが存在。実際に痩せた人は何をしたのか。“成功者”の体験談を基に、明かしていく。
鈴木沙織氏
2年で56kg減、CM出演も果たした料理研究家の低糖質レシピ
自炊による糖質制限で驚異の56㎏減を達成したツワモノがいる。社長秘書でヘルシー料理研究家の鈴木沙織氏だ。
「子どもの頃からポッチャリ体形でしたが、社会人になりストレスで暴食。営業職だったので仕事中も車の中で食べまくっていたら体重は97㎏に。試着したワンピースが脱げなくなってしまい、そのまま買って帰った恥ずかしい思い出もあります」
太っていた頃の私「性格は暗くて引っ込み思案。おしゃれも興味がなく、いつも同じような格好でした」
28歳の健康診断では、医師から「若死にする」と警告を受け、一念発起して糖質制限を開始。
「一日の糖質量100gを目安にした糖質制限で、2年間かけて74㎏まで落としました。でも自己流では徐々に行き詰まり、運動も取り入れようとライザップに入会したんです」
そこでは糖質制限に加え、カロリーや栄養の指導を受けた。
「糖質制限では糖質以外はいくら食べてもいいと言われているものの、カロリーオーバーは避けたい。糖質量は50gを目安に、摂取カロリーは『基礎代謝以上、消費カロリー以下』の1500~2000kcal以内でコントロールしました」
また行き着いたのは糖質制限と脂質制限を交互に行う「ハイブリッド型」だという。
「糖質制限で一気に脂肪を落としてからは脂質制限も行ったんです。目的は筋肉をつけ、皮膚にハリをもたせるため。大幅な減量により、皮膚がたるみがちになるのでボディメイクは欠かせません。
特に最初の半年間に糖質をほとんど摂らずに集中的に落としたことが、その後のスムーズな減量に繋がりました。また一日全体の食事量の割合もポイントです」
鈴木さんの黄金比は朝昼晩が3:4:2。残りの1割を間食に充てる、という具合だ。
食事① 朝食にピッタリの焼きサバプレート
「食事は基本的に自炊です。昼は食事②のお弁当のように、ローストビーフとゆで卵、脂質もオリーブオイルやMCTオイルなど良質な脂を積極的に摂るようにしています。
食事② 昼、タンパク質たっぷり。角切りステーキサラダ
夜は蒸し鶏と糖質ゼロ麺を使った韓国風ピリ辛麺(食事③)のように脂質・糖質ともにオフにしてタンパク質メインのものを作っています。
食事③ 夜、クセになる味わい。韓国風ピリ辛麺
そして平日の忙しい日に心強いのはコンビニ。特にお気に入りはサラダフィッシュや缶詰、牡蠣のアヒージョやサバ缶は低糖質&高タンパクでおすすめ。また私自身、甘いものが大好きなので、ラカントSなど低糖質甘味料やアーモドミルクを使った杏仁豆腐などのスイーツを作って、楽しみながら糖質制限を続けています」
体重は最小値で41㎏にまで減少。’17年にはジムが主催するボディメイクグランプリでファイナリストに選ばれ、CM出演まで果たす快挙を達成した。
「週末には料理教室を開いて、レシピを共有しています。最近では地方からわざわざ足を運んでくださる方もいるので嬉しい」と語る鈴木さんが考案したメニュー&レシピは、再現性も高い。試してみる価値は大いにアリだ。
食事① 朝食にピッタリの焼きサバプレート(糖質8.4g)
・サバ
・ナス
・キャベツ
・キュウリ
・トマト
・ルッコラ
・万願寺
「サバやサンマなどの青魚にはEPAやDHAといった良質な脂が含まれているので積極的に摂りたいもの。副菜としてナスの香味漬けと万願寺の焼き浸し、キャベツのカレーピクルスなど冷蔵庫のストックをフル活用したひと皿」
食事② 昼、タンパク質たっぷり。角切りステーキサラダ(糖質6.6g)
・レタス
・牛もも肉
・ベビーリーフ
・ゆで卵
・パプリカ
・スナップエンドウ
「牛もも肉を使ったローストビーフは鈴木さんの作り置きレシピの定番。レタス、ベビーリーフの上に角切りにしたローストビーフをフライパンで焼き、ゆで卵をのせます。パプリカのマリネを彩りに。脂質、タンパク質がたっぷり」
食事③ 夜、クセになる味わい。韓国風ピリ辛麺(糖質7.2g)
・糖質ゼロ麺
・蒸し鶏
・キュウリ
・キムチ
・ゆで卵
「糖質ゼロ麺を活用する一品。ほぐした蒸し鶏、キュウリ、キムチ50g、ゆで卵1/2個をのせる。タレはラカントS・醤油・酢各小さじ1、おろしニンニク小さじ1/2、鶏がらスープ・豆板醤各小さじ1/4を混ぜ合わせる」
【鈴木沙織氏】
社長秘書でヘルシー料理研究家。’84年、山形県生まれ。97kgから56kgの減量を達成。ライザップ主催のボディメイク大会でファイナリストに。昼間はOL、週末には料理教室を主宰する。インスタは
@meron5180
<取材・文/週刊SPA!編集部>