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ネクストブレイク最右翼・フィロソフィーのダンス 。メジャーの切符とともに手にした揺るぎなき自信

曲もメンバーもカッコいいから、私たちはカッコいい

――その動機がバラバラのみなさんそれぞれの第一印象って? 日向:会話が成立しないことはなかったんですけど、お互い探り探りだし、気も使っていたし、腹を割れていない感じはありました。
日向ハル

日向ハル

十束:とはいえ最初から仕事仲間として会っているので、仲良くすることより、いかに円滑に物事を進めるかを考えたほうがいいな、とも思っていたので、特にやりにくさは感じなかったです。「このメンバー、話が早くていいな」と思っていたし、その後、一緒に旅行やディズニーランドに行ったりして仲良くなった感じですね。 佐藤:あれっ!? 私、最初から「この人たちとなら仲良くできそうだ」と思ってた。 一同:あはははは(笑)。 佐藤:女の子同士ってグループ内グループを作りがちなんですよ。「いつも一緒の4人グループなんだけど、○○ちゃんと××ちゃんは特に仲が良くて」みたいな感じで。学生時代にそういうムードのせいで悲しい思いをしたこともあったんですけど、このグループにはそれがまったくなかったから「みんな、いい人だなあ」と思ってました(笑)。 日向:確かに意見をぶつけ合うことはあるけど、ケンカやモメごとや派閥はないですね。 十束:もうみんな大人なので。 ――あれ? みなさん、アイドルになった瞬間、年齢は……。 佐藤:忘れちゃいました(笑)。 日向:でもお酒は飲めます(笑)。 ――なるほど(笑)。そしてみなさんは活動開始時からグループ名どおり、ダンスミュージックを指向しています。 奥津:バンドや1人でやっていた曲とは全然違ったし「これがスウィングで、あれはR&B」みたいなジャンルはよくわからなかったんですけど、単純にもらう曲もらう曲、全部いい曲だったので「楽しいなあ」と思っていたら、5年の月日が経っていました(笑)。 日向:私もファンの方が言ってくださるような「おー、この曲は○年代っぽい」みたいなことはわからなかったものの、カッコいい楽曲を歌えるのがうれしかったです。特に活動を始めたばかりの頃は王道アイドルみたいな楽曲じゃないのがよかったし、ファンクというジャンルに出合って今の私の歌い方ができあがったので、本当によかったな、と思っています。 ――ただ佐藤さんはアイドル志望だったんですよね? 佐藤:確かにもっと“ぶりっ”とした音楽をやりたかったので、正直な話、最初の頃は曲の良し悪しを判断することができなくて。ただ私自身、このグループを組んだときにすでにアイドルを始めて5年目だったし、好き嫌いを言っている場合でもなかったというか。売れたくてしょうがなかったし、アイドルを続けられることがうれしくてしょうがなかったんです。だから最初から歌もダンスもしっかりやろうとは思っていました。そして歌い続けているうちに曲のよさを実感していった感じですね。 ――さらにもう1人はでんぱ組になりたかった。 十束:だからもちろんビックリしたし、私たちの振り付けってガニ股をしたり奇抜なものが多いので「この曲とダンスで、これからどうなっていくのかな?」と思っていました。でも、いただいた曲がどれも50年、60年経っても古いものにならない普遍性を持っていることには気付いていたし、今となってはこの方向性でやってきたことで唯一無二って言っていただけているので、これでよかったな、という気がしています。 ――佐藤さんと十束さんは渋めのダンストラックに驚いた、と。ところが本格始動した2016年の翌年、2017年にはすでに渋谷WWWや新宿BLAZEといった500〜800人キャパのライブハウスでワンマンライブを打ち、2018年には1000人クラスの恵比寿LIQUIDROOMワンマンを行っている。 一同:はい。 ――しかも2016年には平成ノブシコブシの徳井健太さんが『SMAP×SMAP』(関西テレビ・フジテレビ)でオススメアイドルとしてみなさんを紹介したりもした。この周囲の期待がプレッシャーになったりは? 佐藤:「ラッキーだなあ」って思っていました(笑)。 奥津:ただ、当時はとにかく「曲がいい」という言葉が先に出てきていて……。 ――歌やダンスやビジュアルではなく、全曲作詞をしているヤマモトショウさんのリリックや、メインアレンジャーの宮野弦士さんのトラックの評価が先に立った? 奥津:はい。「フィロソフィーのダンスは曲“が”いい」としか言われなかったことが悔しかったです。 日向:でも実際、あの頃の私たちのパフォーマンスは曲のクオリティに追いついてなかったからその評価も仕方ないんですよね。 ――それがいつ「4人が歌い踊るフィロソフィーのダンスの楽曲はいい」という評価に変わりました? 十束:「曲と私たちをひとつのかたまりとして見てもらえているな」って思えたのは、さっきおっしゃっていた2018年のLIQUIDROOMのときですね。初めてバンドセットでワンマンライブをやったんですけど、そこで「曲もメンバーもカッコいいから、フィロソフィーのダンスはカッコいい」って発信できるようになった気はします。 ――とはいえ、バンドワンマンを開催したということはスタッフ陣には、それを企画した時点で「もうこの4人なら生バンドを従えてカッコよく歌って踊れるだろう」という思惑があった。つまり、すでに「曲もメンバーもカッコいい」と思われていたのでは? 奥津:バンドと互角に渡り合えていたのかはわからないし、あと今も当時も「とにかく食らいついてきてほしい」という願いとともに私たちの実力よりもちょっと上のレベルのことを与え続けられる環境で生きているので(笑)。だから私たちも負けないように食らいついたし、宮野さんをはじめとしたバンドメンバーさんも「フィロソフィーのダンスの曲をカッコよく魅せたい」と思ってくださった。その思いが重なったタイミングがあのワンマンだったんだと思います。これは個人的な話なんですけど、実際、バンドセットの生音を聴いたとき、私の中でいろんなことがつながって。運命を感じましたし。 ――バンド時代の奥津さんの物語と今の奥津さんの物語がつながったということ? 奥津:はい。バンドの私、シンガーソングライターの私、アイドルの私がバシッと合って、それがフィロソフィーのダンスの楽曲を自分のものにできるきっかけになった気もしています。
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私たちが歌えばフィロソフィーのダンスになる
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【公式サイト】
https://danceforphilosophy.com/

【公式Twitter】
@DFP_2015


商品情報1
リミックスアルバム『SAPIOSEXUAL』
01. ヒューリスティック・シティ(mabanua remix)
02. イッツ・マイ・ターン(T-Groove Remix )
03. アイム・アフター・タイム(Remixed by パソコン音楽クラブ)
04. アルゴリズムの海(ヤマモト ショウ リミックス)
05. スーパーヴィーニエンス(Night Tempo Shuto Expressway Groove Mix)
06. 夏のクオリア(Remixed by ikkubaru)
07. ライク・ア・ゾンビ~ヒャダインのリリリリ☆リミックス
08. ダンス・ファウンダー(FPM Never Ever Mix)

【Bonus Track】
09. アイム・アフター・タイム(Remixd by Gento Miyano)
10. アルゴリズムの海 (ヤマモト ショウ リミックス AI Mix Version)
11. アイドル・フィロソフィー(Remixed by 浅見北斗(Have a Nice Day!!))
https://www.amazon.co.jp/dp/B083QRHRHL

商品情報2
『フィロソフィーのダンス 1st オフィシャルブック』(Blueprint)
【主な目次】
・メンバー全員のグラビア
・メンバーソログラビア
・メンバー同士が舞台裏を撮影した”バックステージショット”
・ソロロングインタビュー
・1×1クロストーク
・ディスコグラフィー
など
https://www.amazon.co.jp//dp/4909852077

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