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スタバ、NewsPicks…人間のマウンティング欲求を満たすビジネスの仕組み

マウンティング欲求を起点にイノベーティブなビジネスアイディアを着想する

 上記を踏まえ、実際にマウンティング欲求を起点にイノベーティブなビジネスアイディアを着想してみようということで、事例を一つ共有させて頂きたいと思います。ズバリ、そのアイディアとは、「スマホカメラをプロの本格的なカメラに錯覚させるようなツール」です。  どういうことかと言うと、これは知り合いのカメラマンに聞いた話なのですが、最近のスマホに搭載されているカメラというのはかなり高性能で、「下手なデジカメよりもよっぽど綺麗に写真が撮影できるくらいの性能を備えている」らしいのですが、そんな高性能なスマホカメラに圧倒的に不足している要素は何でしょう?という話です。  勘の良い皆さんならすぐにお気づきになるかと思いますが、それは、「被写体に与えるマウンティングエクスペリエンス」です。要するに、現状のスマホカメラでプロ仕様のカメラに匹敵する水準の綺麗さで写真を撮影できたとしても、いかにもプロが使用するような本格的なカメラで撮影されたいとほとんどの人は思うのではないでしょうか。  上記を踏まえると、現状のスマホカメラに圧倒的に不足しているのは「画素数」ではなく「それっぽい本格的な見た目」であり、だとすれば、「スマホカメラをプロの本格的なカメラに錯覚させるようなツール」を作れば売れるのではないかという仮説が導き出されます。  つまり、性能は凄く良いけれど、被写体に十分な量のマウンティングエクスペリエンスを提供することができていないスマホカメラが提供すべきは、「本格的なカメラでそれっぽく撮影されている本格的な俺(私)」という名の体験価値なのではないかということです。そして、このマウンティングエクスペリエンスが被写体のマウントフルネスを生み出し、会心のワンショットにつながる可能性を高めてくれるというわけです。

テクノロジードリブンではなく、マウンティングドリブンで考えよう

 今回は、何らかの企画やアイディアを生み出す立場にあるビジネスパーソンの方々を対象に、人間に内在する根源的なマウンティング欲求を起点に、イノベーティブなビジネスアイディアを着想する秘訣について持論を述べさせて頂きました。  新たにビジネスを立ち上げる場合、どうしてもAI(人工知能)等の先端的なテクノロジーに着目してビジネスアイディアを着想してしまいがちなのですが、ユーザーが真に求めているのは高度に発達したテクノロジーではなく、自分自身の人生に幸福をもたらしてくれるようなマウンティングエクスペリエンスであることは言うまでもありません。  新しい技術から考えるのではなく、新しいマウント欲求から事業を考えることを常に意識すると、何らかの良いヒントが得られるのかもしれません。皆さんも機会があれば試してみることをオススメします。 〈文/マウンティングポリス 写真/Adobe Stock〉「人間のあらゆる行動はマウンティング欲求によって支配されている」「マウンティングを制する者は人生を制する」を信条に、世の中に存在する様々なマウンティング事例を収集・分析し、情報発信を行う。ツイッターアカウント@mountingpolice
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