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東大生の親ほど受験中でも家事をさせる。“きちんとした日常”が成功の近道に

受験勉強という「異常な環境」を乗り越えるために必要なこと

東大 受験勉強で勘違いされがちなのが「とにかく時間をかけて勉強していれば合格する」という誤解です。確かに志望校に合格するためには勉強することが必要不可欠ですが、勉強だけしていれば合格できるというものでもありません。なぜなら受験生はみんなコンピュータではなく、等身大の人間だからです。  人間ならば誰しも異常な環境に置かれれば、どうしてもストレスを感じてしまいます。勉強が趣味でずっと勉強をしていたという受験生でもない限りは、毎日10時間以上の勉強をし続ける日は「異常な環境」です。そのため、どうしてもストレスが溜まります。  ビジネスマンの皆さんもストレスが溜まってくると、どうにも仕事が手につかなくなったり、作業の効率が落ちてしまったり、最悪の場合は体調を崩してしまったりしますよね。  これは受験勉強でも同じです。たかが勉強であり、仕事とは責任感も何もかも違うとはいえ、やはり蓄積してくるイライラはあります。そして、このストレスこそが受験生活の最大の敵となります。ストレスがたまると勉強に手がつかなくなったり、疲れやすくなったりしてしまい、「いつまで経っても成績が上がらない!」ということになりかねないのです。  この受験期間中のストレスに対する特効薬はただひとつ。それは日常生活のサイクルを守りながら勉強を行うことです。つまり、受験期間になったから、生活を勉強一色で染め上げるのではなく、これまで通りの生活の中に、勉強を追加してやるというように考えたほうが成功しやすいのです。むしろ、受験期間中だとしてもあえて勉強から離れる時間を作ったほうが逆にいいという場合もあります。

一日がまるまる「勉強のための時間」は結局、非効率

 なぜ勉強を一心に頑張るべき受験生活において、勉強から離れられるとよいのでしょうか? それは生活リズムの中にメリハリをつけることができるからです。  寝ても覚めても勉強一色になりがちな受験期間中に、アルバイトや家事などの「勉強以外の時間」があることによって、一日を「勉強のための時間」と「勉強以外のことの時間」に分けることができます。  一日中ずっと緊張し続けているわけにもいきませんから、一日がまるまる「勉強のための時間」となってしまうと、集中が途切れたときに再度集中し直すのが難しくなってしまいます。いつまで経っても勉強の時間なのですから、だらけてしまう可能性もあります。  そのため、あえて一部を勉強以外のことに費やすことにより、解決を図ります。勉強が行き詰ってしまって集中できなくなっても、勉強以外のことをしているときにリセットすることができます。  時間の区分をしっかりと分けることによって、自分でも「勉強の時間」と「それ以外の時間」があるのだから、「勉強の時間」のうちは勉強をしっかり頑張ろうという気になって、勉強の効率がアップするのです。
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週3日アルバイトに家事、お見舞いもこなし東大合格
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