恋愛・結婚

JリーガーのセクハラLINE問題にみる、男のトークが急にキモくなる瞬間

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写真はイメージです

下ネタの主語を「君は?」に変えると…

 筆者は男性の身体のまま、女性の格好をして暮らしている。恋愛対象は男女どちらもだ。肉体は男性のため、男性の性欲というのは女性より理解があるほうだとは思う。それこそ10代~20代前半のまだ男性の見た目で生活をしていたころは、ご多分に漏れず性欲を如何に解消するかだけ考えて生きていたような時代もある。  そんな自分ですら現在、たまに女性だと勘違いして口説いてくる男性に、なんともいえない気持ち悪さを感じることがある。  たとえば飲み屋なんかで男性と話しているとき、ちょっと口が軽くなってお互いに「性の失敗談」なんてものを話すときがある。個人的に下ネタは嫌いではないので、時と場合によってはこちらも一緒に楽しめたりもする。

「※イケメンに限る」って話ではない

 しかし、それが『過去の話』や『赤の他人』に向いている話ならいいのだが、急に話題が「で、君はどこが感じるの?」とか自分のほうに向くと、急速にキモくなるのだ。  さっきまで一緒に盛り上がっていたのに、それは理不尽だと感じるだろうか? いいや、残念ながらそれは通用しない。なぜなら僕は男が相手に性欲を向けるときの目線をよく知っているからだ。  それこそそれまでの同じトーンや口調で話していれば、こちらも同じノリで返すこともできるかもしれない。しかし、そうやって性の話を自分や第三者から、目の前の相手に向けるときの、陶酔した上でニヤついたようなあの目線に、なんらかの含みを感じないわけがない。  要するにヘタクソなのだ。またこれは、いわゆる『※イケメンに限る』とかいう話でもない。  僕自身他の例でいうと、「そういう空気になったら、それはそれでいいかな」くらいの気持ちで男性の家に行くこともある。要は『ちょっといいかな』くらいには相手のことを想っている場合だ。  でも、「セックスしよう!」なんてお互い宣言して家に行かないので、名目上は「家で映画でも見よう」「一緒にゲームでもしよう」とかそんなものになる。  こちらとしては名目は演じてもらいたい。普通に映画を観たり、ゲームをしている内に自然と2人とも『そういう空気』になりたい。ところが、中には映画を観ているうちからソワソワし始めたり、やたらとベッドに誘導してくる男がいる。そうすると、性欲剥き出し過ぎて『ちょっといいかな』くらいだった人がまた急激にキモくなる。  これもやはり要はヘタクソなのだ。恋愛もセックスもムード作りを飛ばしてるのを見ると「あ、家に来た時点でヤレると思ってるタイプか」と情緒の無さに、その先のセックスのつまらなさが透けて見える。
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1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru

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