エンタメ

<純烈物語>11・5渋谷公会堂ライブレポート たったひとりの観客の前でも唄い続ける意味

「僕らはお客さんが少ないと燃える」

「僕らはお客さんが少ないと燃えるんですよ。下積み時代、観客1人というのはなかったですけど、クリスマスの時期に僕らクリスマスの持ち歌がなくて、山下達郎さんの『クリスマス・イブ』と稲垣潤一さんの『クリスマスキャロルの頃には』をずっとリピートで歌ったんです。でも、自動ドアのあるオフィスビルの入り口で歌っているから誰一人として立ち止まらなくて。  健康センター、キャバレー以前の普通のキャンペーンの時はいかにショッピングしているマダムをこっちに向かせるかだった。だからコロナ禍の中でも純烈をみくびってもらったら困るということで、新しいコミュニケーション、ラウンドの仕方を今日のライブで実験します。そして配信を見ている人にもSNSを通じてラウンドさせていただきます」  SNSを通じてのラウンドと言われたところで、すぐに絵が思い浮かぶはずもない。反応が鈍いのも当然だ。でも酒井はヒントを振った。  会見には姿を見せなかったが、今回の渋公ライブを“作品”とするべく1階席後方ブースで最終チェックをしていたのが、脚本担当のスーパー・ササダンゴ・マシンと、演出・小池竹見の2人。昨年のNHKホール第1部の布陣……1人のオーディエンスだけでなく、会場の向こうから参加しているファンにまで届くものを酒井から託されたクリエイターである。  それ以外にも、純烈とは別ユニットの“マッスル座組”の人間が揃っていた。コロナ禍の中でおこなう最初で最後の有観客ライブは、酒井いわく「自分の人生総動員」の実験の場だった。 撮影/ヤナガワゴーッ!
(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売
純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。
白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。
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