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過激化する“心霊系YouTuber”に稲川淳二からの警告「下手したら命を取られますよ」

作り手は呑まれないように注意

稲川淳二 その一方、YouTuberのなかには「心霊スポットの廃墟の中で数日暮らしてみた」といった過激な内容を作る配信者もいる。また、番組制作のプロではない人たちが心霊コンテンツを作るリスクについて、稲川さんは警鐘を鳴らす。 「『引き際』をわきまえて『呑まれないように』することが大切です。ロケをしているとたまにあるんですよ、異様な金属音や気配を感じることが。見えないから分かり辛いですけど、見えるモノよりもはるかに恐ろしい。この状況で無茶すると、下手したら命を取られますよ。廃墟探索や心霊スポット巡りの趣味にのめり込むあまり、精神的に良くない状況に陥ってしまった人も少なくないんですから」  作り手と受けとる側の両者とも、怪談や心霊映像などを十二分に楽しむためにはプライベートの充実やポジティブな感情が欠かせないという。 「作るときや視聴するときは真剣でも、終われば楽しく、和やかに過ごしましょう。少しギャップを感じる方もいるかもしれませんが、怖い話には『遊び心』がとても重要です。私の怪談も怖い話だけでなく、切なくて悲しい気持ちになったり、どこか温もりを感じられるものもたくさんありますから。いくら好きでも、くれぐれものめり込みすぎないようにお願いしますね」

話の破片を組み合わせる。稲川怪談の真髄とは

稲川淳二 稲川さんは関西テレビで定期的に放送している「稲川淳二の怪談グランプリ」で審査委員長を務めるなど、若手の怪談師の育成にも注力している。 「怪談家の方はここ10年でかなり増えている印象です。後進が増えるのは嬉しいもんですよ、だから良いところをたっぷりと時間をかけて論評しているんです。欠点ばかりを指摘するのは簡単ですが、私は褒めてあげたいんです」  2022年には30年連続公演を控える怪談の語り部は、どのようにして長年愛される話をまとめ上げているのだろうか。 「色々な人や土地で聞いた話の破片を組み合わせて、つなげていきます。化石や骨から実際の姿を想像して描く恐竜と同じですよ。話というのは事実を羅列するだけじゃ面白くないし、怖くもならない。でも少し置いておくと、まったく関係のない土地や場所から話の破片が見つかることがあるんです。『この話、あの話とつながるんじゃないか!?』と気づいたら、あとはそれを仕上げていく感じですね。この過程を私は心霊探訪と呼んでいます」  稲川怪談の土壌は、これまでのタレント活動で出会った人や赴いた土地に深く関わっている。 「心霊ロケ以外でも全国津々浦々、行かせてもらいましたから……むしろ、そっちの方が多いかもしれませんね(笑)。当時、出会った人たちとは今も連絡を取り合っていますし、その時に聞いた話が今になって『つながる』ことも少なくありません。恐怖体験ばかりだけでなく、土地独特の風土やなんてことない思い出話が怪談に必要な破片なんてこともあります。良い怪談家や心霊コンテンツの作り手には『ものを知る』ことが大切なんだろうと思います」 <取材・文/藤冨啓之、撮影/長谷英史>WEBコンテンツ制作会社「もっとグッド」代表取締役。ライター集団「ライティングパートナーズ」の主宰も務める。オウンドメディアのコンサルティングのほか、ビジネス・社会分野のライターとしても活動
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●稲川淳二オフィシャルWebサイト
https://www.j-inagawa.com

●MYSTERY NIGHT TOUR 2021 稲川淳二の怪談ナイト
http://www.inagawa-kaidan.com

●YouTubeチャンネル『稲川淳二メモリアル【遺言】』
https://www.youtube.com/channel/UCwBwI0hGtHAp-ZPT_dR1_DA/videos

●ニコニコチャンネル
稲川淳二のファンと怪異があつまるチャンネル

https://ch.nicovideo.jp/j-inagawa
※2021年1月22日に開局
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