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学校で学んでしまった習慣。テスト前の一夜漬けと、無意味なスローガン

社会のスローガンは、自分とは無関係?

 でね、同じぐらい学校で学んでしまった習慣に「無意味なスローガン」があると思うのですよ。  小学校以来、クラス会で「今週の目標」なんてのを決めたでしょう。たいてい、「忘れ物をなくそう」とか「遅刻はやめよう」なんていう、じつに当たり障りのない目標だったでしょう?  そんなことを決めることになんの意味があるのかとか、それを守るためにはどうするのかとかを真剣に考えないで、とにかく決めたでしょう。  自分の生活と密接なつながりのないスローガンを決めることに平気になる訓練を受けたわけです。

工事中の看板に深い溜め息

 でね、僕の住んでる地域で公共工事が始まったのです。川の両側に川に沿う形で道があったのですが、片方を閉鎖しました。  そうすると、片側だけの通行になるので通行人が増えるわけです。  すると、こんな看板が出ました。「この区間は、工事により右岸側の管理用通路が通行止めになっているため、左岸側に通行利用者が集中します」  という小さな文字の横に大きく「歩行者の安全のため、自転車は降りて通行して下さい」  と、赤色と青色で目立つように書かれていました。  でね、僕はこの看板を見て、深い溜め息をついたのです。  短い距離ではなく、かなりの長さです。みんな、こんな看板があっても降りないだろうなと思いました。  そして、案の定、降りていません。  でもね、降りなくても問題はないのです。問題があるのは、通行者がすごく多い時です。  その時は、自転車とぶつかりそうになります。  ですから、看板は、「歩行者が多い時は、みんなの安全のために、自転車を降りて通行して下さい」と書けばいいだけなのです。
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「仕事の7割テレワーク」のスローガンも…
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ドン・キホーテ 笑う! (ドン・キホーテのピアス19)

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