ポストFacebookはコレだ!
―[全米超人気サイトの実力判定]―
日本ではフェイスブックがほんの少し前にブレイクしたばかり。一方、アメリカにおけるフェイスブックのユーザー数はすでに頭打ちで、「ポストフェイスブック」とでも言うべき新しいサービスが花盛りだ。その実情をリポートする
「アメリカにおけるフェイスブックのユニークユーザー数は1億5000万人。これは人口の実に半分、オンライン人口で言えば65%以上に相当します」と話すのは、シリコンバレー在住のジャーナリスト、加藤靖子氏。これ以上のびしろがなさそうなフェイスブックに代わり、台頭目覚ましいのが「Pinterest」だ。
「フェイスブックのコンセプトは『すでに知っている人と繋がる』というもの。これに対して『同じ関心事や属性を持つ人同士を新たに繋げる』SNSに人気が集まっているんです」(在米ジャーナリスト・加藤靖子氏)
その代表格がPinterest。1枚のコルクボードに写真をピンで留めるように、ウェブ上で見つけた好きな写真をひとつのページにまとめることができるサービスだ。従来の画像共有SNSは自分で撮影した画像を投稿するのが中心だったが、Pinterestでは「ウェブ上で気に入った写真を見つけたら<Pin It>ボタンをクリック。画像に直接ブックマークを付ける感覚で、自分のボード上に写真を投稿することができます」という手軽さが画期的。<旅行><インテリア>などのカテゴリー別に自分のボードを公開できるのも特徴で、同好の士との交流が深めやすくなっている。
「基本的に写真をアップするだけなので、ブログやツイッターと比べても情報発信することへのハードルが劇的に下がりました。よそから見つけてきた素材を流用してミニブログをつくる『tumblr.』も、コンセプトはよく似ています。この手のSNSは、昨年の冬からアメリカのメディアでも盛んに取り上げられるようになりました。日本でもブレイクしそうなサービスの本命と言えるでしょう」
【Pinterest】
昨年来、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長中。ユニークビジター数はフェイスブック、YouTube、ツイッターに次ぐ全米4位。大きすぎず小さすぎないサムネイル画像が並ぶインターフェースが、絶妙に見やすいのも人気の理由
http://pinterest.com/
【tumblr.】
ネットで見つけた面白いテキストや写真、動画などを、手軽に“転用”してミニブログに投稿できるSNS。「Pinterestより、やれることは多いが、かえって『何をしていいかよくわからない』というユーザーも多い」
https://www.tumblr.com/
【加藤靖子氏】
在米ジャーナリスト。日経ビジネスニューヨーク支局編集部勤務を経て、’10年から在米ジャーナリストとして活躍。テクノロジー関連に強い
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