カウンセリング時間の長い医師はクビになる。男性更年期障害、臨床の現場から
―[男性更年期障害]―
男性更年期障害と疑ったら、どこで受診すべき?
前回、石蔵医師は「自分のようにカウンセリングに重きを置き、かつ保険診療で診てもらえる男性更年期外来を探すのは難しい」と語っていた。その事情は、医療従事者にしかわからない部分に根ざしているという。
「カウンセリングから投薬治療の決定まで、病院が保険診療でもらえる診療報酬をご存知でしょうか。一般的には2000~3000円です。この料金体系では、1時間に7~8人は診療しないと、経営を維持できません。1時間で7人診療するのであれば1人につき8分強、8人だと7.5分の計算になります。
つまり医師たちは、カウンセリングに『時間を割きたくない』のではなく、『割けない』のが現状。患者さんの話に対して時間をかけて聞き、ストレスからくる男性更年期障害にはアプローチができないのです。これは、保険診療してもらえる精神科でも同じことが言えます。
実際に私が病院で診察していた頃、カウンセリング時間を長めにとっていたら『患者数は多いけれど収入につながらないから』と、病院を5軒ほどクビになりました(笑)。
現状の私の生活環境は、妻が眼科の医院を経営。子どもたちは医者になり自立していて、負債を抱えていないうえにスタッフを雇っていないので、『男性更年期外来』を運営できます(それでも自由診療費は高額で、1回5万円)。もしも保険診療でテナントを借りて、スタッフを何人か雇っていて私のように初回のカウンセリングで1時間半を割いていたら、3ヶ月で経営が暗礁に乗り上げるでしょうね」
自分で実践できる対処法はある
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うちの・さくら。フリーインタビュアー、ライター。2004年からフリーライターとして活動開始。これまでのインタビュー人数は3800人以上(対象年齢は12歳から80歳)。俳優、ミュージシャン、芸人など第一線で活躍する著名人やビジネス、医療、経済や一般人まで幅広く取材・執筆。趣味はドラマと映画鑑賞、読書
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