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感染が続く東京五輪、水際対策は大丈夫なのか。手際の悪さにウンザリの声も

出国はスムーズだったのだが……

 海外から日本への入国者は、国籍を問わず全ての人が出発から72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書の提出が必要となる。検査方法は厚生労働省が指定する所定のフォーマットに沿ったものだったという。 「検査と証明書の発行は4500バーツ(約1万5000円)と、かなり痛い出費でした。結果は無事に陰性でいよいよ帰国へ。出国はチェックイン時に陰性証明書を提示するだけで割とスムーズに搭乗でき、日本へのフライトも快適で無事に羽田空港に到着できました。  しかし、問題は入国時。唾液によるPCR検査を受けて陰性の人のみ入国できるのですが、誓約書にサインしたり厚生省が指定するアプリをスマホに入れさせられました。そのときに、いろいろと手際の悪さが目立ちましたね」

到着してから空港を出るまで5時間

ホテル 誓約書の主な内容は14日間の隔離中は公共交通機関を使用しない、他者との接触を行わない、日本入国後に自宅や宿泊場所で14日間待機することなど。これらのチェックをすべて厚労省の職員が行うのだが……。 「書類を書いて厚生省の職員に渡したら、それで完了だと思うじゃないですか。でも、その人は記入漏れがないかの確認だけをして、そこから別のブースに移動させられてまた別の職員が確認するなど、とにかく手際悪く感じました。一連の手続きを終えると帰国者は数名のグループに別れて移動させられるのですが、他のグループとは1~2mほどの距離を取らされるのにグループ内の人間はかなり密でした。  もしその後、感染が発覚したら空港以外ではありえないと思ってしまうほど。他にも、ひたすら『次はこちらに来てください』と案内するだけの職員もいて、わからないことがあったので質問しても『さぁ、わかりません』の一点張り。  それでまた別の職員を呼び出して質問して……と無駄なやりとりが続き、空港を出たのは飛行機が着陸してから5時間後でした」  到着から5時間。ようやく空港を出たときには、坂井さんだけでなく帰国者のほとんどはグッタリしていたという。
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手際の悪さばかりが目立つ
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