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中国の人権侵害への非難決議と日本人の不安/小笠原理恵「自衛隊の“敵”」

見て見ぬふりをし続ける事なかれ主義の日本政府

 日本人はよく言えば優しい人が多く、恐怖や不安には目を瞑り耳をふさぎ気づかなかったふりをする傾向があります。が、それは結果的に中国の非道な行いを容認することになります。「ジェノサイドすら見て見ぬふりをする国」、これほど便利な相方はいません。 ウイグルやチベットで起こっていることは遠い異国の話でしょうか?中国の公船が日本の漁船を拿捕し、日本人を拘束したとしたら……? 米国議会でそのウイグル女性が証言した「自らの身に起きたこと」を知れば、彼らが実際に他民族をどう扱ってきたかがよくわかると思います。  今回取り上げる自衛隊の“敵”は、この状況においても見て見ぬふりをする政府の事なかれ主義の姿勢です。迫りくる外国の武力と脅威に対し正面から受け止めることをせず、必要な予算措置や対策、防衛力増強すらできない政府。一方で、中国は日米を攻略するために何十年もかけて準備をし、武器弾薬燃料を拡充・備蓄を進め、一つずつ既成事実を積み上げてきました。この現実に目を背けていては何もできません。正論や精神論で勝てますか? 「隣の国の現実」を見ればそんな甘ったるい幻想など吹っ飛ぶはずなのに、いつまで見て見ぬふりを続けるのでしょうか。  日本政府は目を覚ましてください。 <文/小笠原理恵>
おがさわら・りえ◎国防ジャーナリスト、自衛官守る会代表。著書に『自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う』(扶桑社新書)。『月刊Hanada』『正論』『WiLL』『夕刊フジ』等にも寄稿する。雅号・静苑。@riekabot


自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う

日本の安全保障を担う自衛隊員が、理不尽な環境で日々の激務に耐え忍んでいる……

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