デジタル

前澤友作氏を騙るネット詐欺が横行。100万円欲しさにカード情報を抜き取られて

海外の異性との結婚をほのめかす詐欺も

スマホ 女性

写真はイメージです

 次に、相談が多いのが国際ロマンス詐欺。マッチングサイトで知り合った海外の異性とやり取りするうちに、恋に落ち、プロポーズされ、結婚のために一緒に投資しようと詐欺を仕掛ける手口だ。年齢層は20代から50代と幅広いが、40代がもっとも多い。そして、被害金額がとてつもなく大きい。数十万円ということもあるが、1000万円以上の被害に遭った方が何人もいるのだ。  マッチングした相手とLINEを交換し、毎日コミュニケーションするうちに猛烈に口説かれる。外国人なのでつたない日本語だが、そのマメさと熱さは半端ではない。被害者から多数のキャプチャ画面をもらっているが、そのままLINEで異性を口説く方法という本が出せるくらいのクオリティだ。  被害者は最初は気軽な感じなのに、どんどんはまっていき、口説かれてしまう。そして、色々な言い訳でお金を取ろうとしてくる。基本的に全員セレブを騙っており、金持ち自慢をしてきている。その上で、日本で家を買うための資金を一緒に投資しようなどと暗号通貨の購入を勧めてくるのだ。絶対に損はさせない、俺も半分払うなど、色々な手を使って投資させる。

金がなくなるまで搾り取り続ける

LINE 交際詐欺

LINEで猛烈に口説いた後、お金をむしりに来ます。画面はイメージ。

 最初は少し勝たせてから、本格的に搾り取る。返金を求めたら、手数料や税金などを追加で要求し、本当にお金がなくなったら連絡を断つ。  他にも、2000万円くらいする結婚指輪を贈ったのだが、税関でストップされたと言われることもある。関税の200万円だけ立替えてくれ、そうすれば指輪は届くし、そのお金も後で返すというのだ。第三者が聞くと嘘に決まっている。しかし、LINEのやりとりで洗脳状態になっていると、支払ってしまうのだ。  ロマンス詐欺の被害者は女性が多いものの、男性の事例も報告されている。マッチングサイトで知り合い、リアルで会っていないのに結婚のために大金を渡すのは避けよう。今は、コロナ禍という会わないための言い訳があるので、ロマンス詐欺の被害が増えているので注意すること。  どちらも、ネット詐欺被害の手口を知り、デジタルリテラシーを身につければ、被害を回避できる。ぜひ、自分だけでなく友人や家族とも情報を共有し、ネット詐欺に遭わないように防御力を上げて欲しい。<文/柳谷智宣>
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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