仕事

「運が良かっただけ」を口癖にすれば尊敬される。大企業重役の意外な出世術

 巷には、成功者の体験談や名言集などで溢れている。しかし、彼ら選ばれし人々の言葉が心に響かない場合も少なくない。我々一般庶民は、今を生々しく生きている。仕事や金、家庭の問題に悩み、少しでも人より上にいたい、得をしたいと足掻き、欲望と劣等感を抱えながら日々を送っている。  では、どこにでもいる市井のオッサンたちが、長年生きて得た人生の教訓とはなんだろうか。若かりし頃の自分に教えてやりたいことは?
繁華街

※写真はイメージです。以下同(Photo by Adobe Stock)

 東京・赤羽や上野の立ち飲み屋、名古屋や大阪の大衆酒場に足を運び、アルコールが入っているからこそ聞けた本音。それは、愚痴や後悔にまみれながらも、とてつもなくリアルな説得力を持っている——。(※本記事は鉄人社の書籍『他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え』から抜粋・再構成したものです) 【前回記事】⇒飲み屋のおじさんに聞いた「若かりし頃の自分に教えてやりたい」人生の教訓

人前での言い合いは負けた方がポイントが上がる

(40才・東京・会社員)  討論、とまでは言わずとも、 友達なんかと言い合いになることってありますよね。これ、 二人きりでの言い合いだったら、言い負かしてやっていいんです。ま、多少のシコリは残すかもだけど。  問題なのは、その言い合いを周りが見てるときなんですよ。今だったらLINEグループでいざこざとかね。そんなときは絶対に負けたほうがいいです。勝ってもイメージが下がるだけで、何もいいことがない。  やっぱ人間って、相手を言い負かすようなヤツのことを、なんか嫌なヤツって思うもんなんですね。  だから「あーすまんすまん。俺が悪かった」って、すぐに引き下がるのが賢明なんです。モヤっとしたものは残るけど、周りからは「折れることのできる器のでかいヤツ」と思われて得ですから

「運が良かっただけ」を口癖にすれば尊敬を集められる

(60才・東京・会社員) 道路でジャンプをするスーツのビジネスマン 大学時代の知り合いにたいした男がいてね。もともと仕事ぶりは優秀だったんだけど、それ以上に職場での人望が厚いの。部下からは慕われ、上司にはすごく可愛がられてって感じでさ。  だから、昔、なんでそんな人望があるんだって聞いたことがあるんだけど、そいつが笑って答えるわけ。  仕事でイイ結果を出して、周囲からすごいねって称賛されるたびに「運が良かっただけです」って言ってるだけだって。これが自分を謙虚に見せる一番の方法なんだって。  なるほどなーって思ったよ。普通、業績を上げたら少しくらい自慢したり、努力したことをアピールしたくなるものじゃん。でも、そういうときに「運が良かっただけです」としか言わなかったら、俺だって慎ましい人だなあと思っちゃうもん。  そいつ、いまじゃ誰もが知る大企業の重役になってるよ。この話、いま中間管理職の人にはすごく参考になるんじゃない?
次のページ
人に気を遣っても遣わなくても自分の好感度は変わらない(58才・東京・会社員)
1
2
3
他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え
立ち飲み屋や大衆酒場に足を運び、そこで出会ったオッサンたちに尋ねてみる。 「長年生きてみて知り得た人生の教訓とは?」 アルコールが入ってるからこそ聞けた本音。中には愚痴や後悔のようなものも少なくない。が、ひとつ確実に言えるのは、酸いも甘いも噛み分けてきたオッサンたちの言葉には、とてつもなくリアルな説得力があるという事実だ。市井のオッサンたち200人が心の底から語る人生の教え。一見、何の役に立ちそうもない言葉に、あなたは目からウロコを落とすかもしれない――。
おすすめ記事
ハッシュタグ