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飲み屋のおじさんに聞いた「若かりし頃の自分に教えてやりたい」人生の教訓

 巷には、成功者の体験談や名言集などで溢れている。しかし、彼ら選ばれし人々の言葉が心に響かない場合も少なくない。我々一般庶民は、今を生々しく生きている。仕事や金、家庭の問題に悩み、少しでも人より上にいたい、得をしたいと足掻き、欲望と劣等感を抱えながら日々を送っている。  では、どこにでもいる市井のオッサンたちが、長年生きて得た人生の教訓とはなんだろうか。若かりし頃の自分に教えてやりたいことは?
飲み屋

※写真はイメージです。以下同(photo AC)

 東京・赤羽や上野の立ち飲み屋、名古屋や大阪の大衆酒場に足を運び、アルコールが入っているからこそ聞けた本音。それは、愚痴や後悔にまみれながらも、とてつもなくリアルな説得力を持っている——。(※本記事は鉄人社の書籍『他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え』から抜粋・再構成したものです)

人生は80年もない。30年でほぼ終わってる

(54歳・東京・会社員)  人生80年ってなんとなくみんな考えてるけど、実際のところは30才ぐらいでほぼ終わってるように思うね。  たとえば、俺の人生を振り返ってみると、18才までは激動なの。高校受験、大学受験があって、他にも彼女ができたり、童貞を卒業したりと大きなイベントが目白押しなの。  大学を卒業して就職してからもしばらくは忙しいよね。将来はこういう社会人になりたいとか夢や希望が出てくるし、結婚して父親になるのもだいたいこのあたりじゃない? 実際、俺も26で結婚して、28のときに長男を授かってるしね。

本気であと10年を生きてみろ

 問題はその先、30以降だね。これくらいの年齢になると自分の実力がどの程度かってわかってくるじゃない。サラリーマンだったら、あ、俺はいいとこ課長止まりだな、それ以上出世はできないな、とかさ。  言い換えると将来の夢みたいなものは、30才までしか持てないんだよね。たいていのことは経験済みだから刺激も楽しさも少なくなるし、もうホント、そこから人生の折り返しが始まっちゃうんだよ。どう死ぬかを考える時間っていうかさ。  だから本当に短いんだよ、人生は。ハタチだったらあと10年しかないもん。もしそのときの俺にアドバイスできるなら、本気であと10年を生きてみろって言ってやりたいね。
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無責任なアドバイスこそ聞くに値する(61才・東京・自営業)
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他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え
立ち飲み屋や大衆酒場に足を運び、そこで出会ったオッサンたちに尋ねてみる。 「長年生きてみて知り得た人生の教訓とは?」 アルコールが入ってるからこそ聞けた本音。中には愚痴や後悔のようなものも少なくない。が、ひとつ確実に言えるのは、酸いも甘いも噛み分けてきたオッサンたちの言葉には、とてつもなくリアルな説得力があるという事実だ。市井のオッサンたち200人が心の底から語る人生の教え。一見、何の役に立ちそうもない言葉に、あなたは目からウロコを落とすかもしれない――。
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