大学教授への依頼文はなぜ“炎上”した?思わず「引き受けたい」と思わせるメールの極意
ビジネスにおけるアポ取りの方法は、電話やメール、問い合わせフォームやSNSのDMなど多岐にわたる。特に昨今は働き方が多様化したこともあり、電話よりも時間や場所の制約を受けにくい、メールをはじめとする文章でのコミュニケーションが歓迎されている印象だ。
@yota1029)に効果的な依頼文作りのコツを伝授してもらった。自社のサービスや製品を売り込みたいサラリーマンにとっても参考になる内容なのでぜひ参考にしていただきたい。
メールで受け手の目に最初に飛び込んでくる文言といえば、タイトルだろう。無題のまま送るのはもってのほかだが、ではより受け手に伝わりやすいメールのタイトルとはどんなものなのか。
「タイトルでは、『○○の企画案について』といったかたちで用件を簡潔に記載することを心がけています。私の場合、媒体への売り込みの際は『フリーライターの中村洋太と申します』とタイトルにつけたりするのですが、初めてコンタクトを取る相手に送るのであれば、会社などの所属や氏名も用件とあわせて記載しておくと、どういう人物からのメッセージなのかがわかって、相手も安心してメールを開封しやすいのではないでしょうか」(中村氏、以下同)
企業などの問い合わせフォームにはタイトル欄が設けられていないこともあり、本文欄でいきなり用件から書き出しそうになってしまうことも。しかし、そこはメールと同様、丁寧な挨拶を心がけるべきだ。
「『はじめまして』や『いつもお世話になっております』などの挨拶は基本的に入れるようにしています。また、メールに目を通してもらうということは相手の時間を奪うことでもあるので、『お忙しいところ失礼いたします』といった気遣いの文言を添えるとなおいいでしょう」
じつは今回、中村氏への取材依頼をTwitterのDMで送ったのだが、本文内にサイトのリンクを記載したことで、メッセージ一覧には本文の書き出しではなく「リンクを送信しました」という文言が表示されてしまった(受け手には「リンクがあなた宛てに送信されました」と表示される)。これではスパムメッセージと誤解されかねないと思い、お詫びを添えてリンクなしのメッセージを再送するという一幕があった。
「仕様によってはこのように予期せぬかたちで表示されることもあります。SNSなどメッセージに表題がつかないツールで依頼文を送る際は、本文の書き出しが印象を左右するため、なおのこと挨拶や礼儀を大事にしていただきたいですね」
とはいえ、営業メールを一斉送信するだけでは、アポイントの成立はおろか、返事をもらうことすら難しいのも事実。今年6月、Twitterである大学教授に届いた依頼文の内容が「失礼すぎる」と物議を醸したことも記憶に新しいが、依頼文で大きくしくじると、評価や信用を損なう事態にもなりかねない。
では、相手にとって仕事を受けやすい、あるいは快く返事をしやすい依頼文とはどのようなものなのか? ここではメールで取材を申し込むケースを想定し、文章の添削などを手掛けるライター講師の中村洋太氏(
タイトルで「用件」と「自分が誰であるか」を簡潔に
TwitterのDMで依頼するときの注意点
様々なメディア媒体で活躍する編集プロダクション「清談社」所属の編集・ライター。商品検証企画から潜入取材まで幅広く手がける。
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