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元セクシー女優が暴露「ノーギャラ面接地獄」の裏事情。キツすぎて“デビュー前にやめる女性”も

 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半で引退を決意し、ライターへ転向。現在はメディア出演も積極的に行っている。

新人の第一関門「メーカーまわり」の裏事情

たかなし亜妖さん

元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」

 過去にセクシー女優の裏側シリーズとして「待ち時間は何をするのか」「女優のワガママは通じるのか」といった内容の記事をお届けした。今回はそんな裏側シリーズ第3弾として「メーカーまわり」について紹介する。  メーカーまわりとは制作会社との顔合わせを行ったうえでオファーの可否を決める、いわば就職面接のようなもの。かつては業界用語だったが、最近はセクシー女優もSNSでこの単語を普通に使うし、私自身も何度か記事で取り上げたため、女優ファンなら「メーカーまわり」について多少の知識はあるかもしれない。しかし詳細を知るのは業界人のみのようだ。  メーカーまわりはセクシー女優として一番最初の仕事とされ、当たり前だがギャラは発生しない。ノーギャラという時点で挫折する子が現れるくらいなので、女優としての適性をジャッジするいい材料にもなる。

メーカーまわりにかかる時間は

 ビデオメーカーはごまんとあり、すべてをまわったら相当な時間がかかってしまう。1から10まで手を伸ばせば日が暮れるどころの騒ぎではないため、まずは大手メーカーを訪問し、その次に中小、最後に小規模な会社へ行くのが基本だ。  メーカーまわりは就職面接ほどカタくはないが、結局のところ「面接」である。顔を見てパッとは終わらず、記入シート(履歴書のようなもの)にいろいろ書いて先方にアピールしなくてはならない。項目の細かさは会社によって異なり、シートを確認したうえで面談が進む。  話が終わり、最後にスタイルや傷跡チェックのための撮影をして終了。所要時間は短くて30分、長くて1時間を超え、これを1日にまわるメーカーのぶんだけ繰り返す。  一応1社あたりの滞在時間はざっくり決まっているのだが、話が盛り上がれば当然のように延びるせいで、絶対に「1社1時間以内」で終わるとは限らない。担当者の手がなかなか空かず面談が数十分押すか、急な時間変更が起きるケースもある。理不尽かもしれないが、女優と事務所は“訪問させてもらっている立場”なことから、柔軟な対応を求められるのだ。

「ノーギャラ+長時間拘束」に耐えられない新人女優も

 時間がかかるメーカーまわりは短時間でギュッとスケジュールを詰め込むせいで、とにかく疲れる。営業スマイルで延々と喋り続けなければならないし、所要時間が読めないとなれば1日最大3~4メーカーが限度。大手に訪問するだけでも数日はかかる可能性も高く、ノーギャラ+長時間拘束に耐える新人の“第一関門”といっても過言ではないかも……。  ちなみに、面接から仕事が来るまでに2週間から1カ月くらいは待たねばならない。タイムイズマネーの精神が強すぎる女性はこの時点で激しく苛立ち、メーカーまわりを終えたのに「やっぱりやめます」とちゃぶ台をひっくり返す人もいるらしい。
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メーカーまわりを受け付けない会社も
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元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
X(旧Twitter):@takanashiaaya

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