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62万円のパテックフィリップは538万円…20年前に買った高級腕時計は今いくら?

20年前に買った腕時計は今いくら?

パテックフィリップ

2002年3月当時中古62万円⇒2022年1月現在538万円

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。  年が明けると、すぐ成人式のニュースがメディアを華々しく彩りますが、今年、成人となるのは、2001年4月頃~2002年3月頃までに生まれた方々です。  2001年という年は、ある程度の年齢の方からすると、「20年前に感じられない」という感覚があるかと思います。私もそう思う1人なのですが、なぜかというと、インターネットがすでに発達していた時代だからでしょう。  当時は、今のようなスマートフォンもないので、インターネットの世界は、PC上でありました。2001年のウェブサイトといえば、侍魂やFLASHアニメが大流行していた様子は記憶に鮮明に残っていますが、その頃生まれた方々が、もう二十歳であるわけです。

高級腕時計の個人間取引は2001年頃から始まった

 さて、2001年といえば、腕時計にとっても重要な年であります。  高級腕時計への注目は、90年代後半頃から始まったといえるのですが、それがネットで共有されるようになり始めたのが2001年頃だといえるのです。当初、高級腕時計をインターネットで購入するということを理解する人は少数派でしたが、2001年から2002年頃にかけて、高級腕時計のネット購入が徐々に普及。その頃から、ネット上で中古腕時計の取引が活発化され、ヤフオクなどで、自分の腕時計を売るということが可能となりました。  ヤフオクのサービス開始は1999年9月でしたが、なぜだか、高級腕時計の取引が盛り上がってきたのが2001年、2002年といった時期だったのです。  ネットオークションで自分の腕時計を売却する、ということができるようになると、高級腕時計を買ったとしても、「買った値段に近い額で売却する」ということが可能になります。当時、私は中3だったのですがホームページ制作の仕事を何度か請け負ったため、貯金が100万円近くある状態でした。  しかしながら、営業をしていたわけでもなく、高校生のようにアルバイトもできなかったため、お金を使ってしまったら、次にお金が入ってくるのはいつかわからないという状態だったのです。そのため、お金を持っている状態でも、「使う」ということには慎重になっていたのですが、先のように「腕時計は買った値段で売ることができる」ということに気づいてからは、買ってもよいという結論に至ったのです。
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中古のパテックフィリップを62万円で購入
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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昨年12月に出した「資産価値が上がる腕時計の賢い選び方」(小学館)、今月26日発売の「データで見る腕時計投資の答え」(イカロス出版)、どちらも買っていただければ幸いです!
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