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ロイヤルホストが“何を食べても美味しい”ワケ。看板メニュー「ビーフシチュー」の秘密

コース仕立ての訴求を断念したワケ

ロイヤルホスト

商品本部企画開発部・佐藤潤一さん

稲田:どう大変でしたか? 佐藤:料理をお客様が食べるタイミングに合わせて順番に提供するわけですから、通常オペレーションでそこに調理のタイミングを合わせるのは難しかったです。 稲田:それでその方向性を諦めたってことだったんですね。 佐藤:ただ、10年周期くらいでコース料理へのチャレンジって続けてるんです。またチャンスがあればいつかは、っていう気持ちは常にありますね。

最近は小皿料理が充実

稲田:そのときの経験を経て、今は時系列のコーススタイルではなくギャザリングプラッター(一皿にさまざまな料理を一度に盛りつける)やサーフアンドターフ(海のものと山のものを盛り合せる)といったスタイルがロイヤルホストのハイエンドメニューとなってるわけですね。 佐藤:私自身はラーメンみたいなシンプルにがっつく料理も好きなんですが、やっぱりお客様にはせっかくだからいろんな料理を楽しんでもらいたい。それを実現するための盛り合わせプレートです。ただギャザリングプラッターになると、どうしてもそれだけで2000~3000円になってしまう。なので最近は小皿料理を充実させて、お客様自身でさまざまな組み合わせを楽しんでもらう、ということにも取り組んでいます。 稲田:それ! 私も「冷製コンソメジュレ」とか「小さなビーフシチュー」なんかの小皿メニューをまず頼んで、それからメインディッシュを選ぶんですよね。まんまと客単価を上げられている気もするんですが(笑)。
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とにかくあの手この手で一度は食べてもらう
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関東・東海圏を中心に和食店、ビストロ、インド料理など幅広いジャンルの飲食店26店舗を経営する円相フードサービス専務取締役。自身は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に業態や店舗プロデュースを手がける

飲食店の本当にスゴい人々

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