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ロイヤルホストが“何を食べても美味しい”ワケ。看板メニュー「ビーフシチュー」の秘密

’19年にレシピが変わっている

ロイヤルホスト

ビーフシチューは、ロイヤル中洲本店が開店したときから提供する伝統の一品

佐藤:そのようなものだったかもしれません。それがその後、ルウやワインを使ったクラシックフレンチ風の濃厚な仕立てに変わって、そして’19年に「小さなビーフシチュー」としてリニューアルしたときにレシピを少し変えました。 稲田:どう変えたんですか? 佐藤:ビーフシチューは、ソースをまず完成させて、そこに別でボイルした牛肉を合わせて作ります。以前の1人前の量を半分にして生産すると、工程上、牛肉のゆで汁が余ってしまいました。捨ててしまうのはもったいないので、少し煮詰めてからソースと合わせることで、一段と深みが増しました。 稲田:なるほど! サイズが変わってさらにおいしくなった気がしたのは、単に添え物とかの話ではなくて味そのものが向上していたということなんですね! 私はあのビーフシチューの、しっかり煮込まれていつつ弾力と旨味を残した肉そのもののおいしさにも毎回感動していたんです。 佐藤:煮込みすぎないように、柔らかくなりすぎないように、というのが肝心です。ただそうやって品質を保ち、味も向上させ、価格とサイズを半分にしても、そんなことくらいではおいそれと売れません。だからこれもやっぱり、「洋食プレート」に組み込んだり「ビーフシチューハンバーグ」に展開したりして、何がなんでも一度食べてもらおうと。 稲田:そこまでいくと執念ですね。

【商品本部企画開発部・佐藤潤一さん】

ロイヤル株式会社にて「ロイヤルホスト」などのメニュー開発を担う料理長。情熱と冷静さを兼ね備える若き天才
関東・東海圏を中心に和食店、ビストロ、インド料理など幅広いジャンルの飲食店26店舗を経営する円相フードサービス専務取締役。自身は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に業態や店舗プロデュースを手がける

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