安堵した様子も見せたが、「W杯初のベスト8以上」の目標を思えば、森保ジャパンの課題は少なくない。特に最終予選では一部のベテランを重用する森保監督の硬直化した選手起用に批判の声が上がった。予選でここまで2試合しか出場していない三笘の2ゴールも、見方を変えれば「皮肉」と表現できるだろう。重用されなかった選手がカタール行きを決定づけたからだ。 「新しい選手が出てくるとチームは活気づく。選手としては、また一からポジション争い。過去のW杯を見ても予選を戦った選手と本大会を戦った選手はガラっと変わっていますから」 　吉田はそう前向きに語ったが、11月の本大会では指揮官の柔軟な発想とさらなる新戦力の台頭が求められる。 ＝＝＝＝＝ 　’22年カタールW杯は4月1日に組み合わせ抽選会が行われる。これまでは夏の開催だったが、開催国カタールは夏場の気温が40℃を超えることもあって、今回は史上初の“冬開催”に。11月21日に開幕し、12月18日に決勝戦が行われる予定。なお、ユーロ2020王者のイタリアは欧州予選のプレーオフ1回戦で敗れ、2大会連続でW杯出場を逃した。 ＜取材・文／栗原正夫＞ ※週刊SPA！3月29日発売号より