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会社倒産から転職後「資産5億円」で逆転FIREした50歳男性。明暗分けた“選択する力”

5億円を手に入れてもメンタルは不安定

ビジネス 5億円を手に入れましたが、仕事は辞めてしまったので、運用益を出さないと資産は減り続けます。懇意にしていた証券会社に勧められたファンドラップに2億円を投資しましたが、運用成績は今ひとつ……。 「後から考えると、手数料が高く、証券会社のカモネギだったと思います」  そうしているうちに2020年のコロナショックで株式市場が暴落します。自己流で株を学び、米国株の個別銘柄に投資をします。Google、Apple、Microsoft、Amazon、Visaの5銘柄に1000万円ずつ投資しました。タイミング的にはコロナショックの底付近で、その後、株価はV字回復していきます。しかしDさんのメンタルは安定しなかったそうです。 「株価が信じられないぐらい上がっているけど、これはどこまで上がるのだろう?どこで売ればいいのだろう? と、毎日ドキドキしながら証券口座と株価チャートを見ていました。これは本格的に株の勉強をしなくては5億円あっても溶かしてしまう……」  そんな危機感から50歳にして初めてYouTubeのアプリをダウンロードし、投資系チャンネルを見るようになります。

本当の意味で「FIREを達成した!」と思えるように

 ひと通りの投資系チャンネルを見たそうですが、信頼できそうなYouTuberが共通して言っていたのが、「S&P500に連動したETFが良い」ということだったとか。  S&P500 ETFのVOOは年間の信託報酬が0.03%と激安で、長期の年間リターンが平均で約7%もあります。5億円の原資があるDさんは、ハイリスクな投資よりも、堅実に運用できる米国株インデックスに魅力を感じるようになります。 「YouTuberの中でもS&P500に特化した動画を多くアップしているライオン兄さんのチャンネルに出会い、FFCに入会しました。そして講座を学んでコンサルを受けて、4億円を米国株に投資。今までは個別株に1000万円程度の投資をしたこともありましたが、4億円投資するのは思い切った決断でした。しかし、基軸通貨ドルの裏付けがあり、世界一のGDPを誇る米国株インデックスに投資をするのは、賢明な選択だと理解していたので、不安はありませんでした。  1ヶ月に1億円ずつ円をドルに両替して、そのドルでETF自動買い付け機能で購入しましょう!と講師と話し合って決めました。そして4億円を全て投資しきって、現在は円安の影響が大きく、円ベースで資産は大きく含み益の状態です。投資をしていなければ、今ごろは円安で悲鳴をあげていたかも知れません(笑)」  Dさんはこれまで個別株に投資してドキドキしていましたが、経済を深く理解して安眠できるようになり、本当の意味でFIREを達成したと思えるようになったそうです。
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金融・起業のマネースクール『Financial Free College』代表。SNSでは「ライオン兄さん」名義で活動。ネット関連会社などにて、8年間のサラリーマン勤務をするが独立。金融・起業の書籍をむさぼり読みつつ、サービス業関連会社を興し、2018年に売却、その売却益を米国株を中心に運用し、経済的自由を獲得した。同スクールは、「投資家が推奨するお金のスクール」、「未経験から学べるお金のスクール」、「結果が見込めるお金のスクール」の3冠を取得(日本マーケティングリサーチ機構調べ)。2021年10月4日(証券投資の日)に「資産運用をしよう」という言葉をTik Tokで世界一広めてギネス認定される。YouTubeチャンネル「ライオン兄さんの米国株FIREが最強」を運営。著書に『年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」』(KADOKAWA)がある。

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